アメリアが紹介したサエ・マツシマさんに会うために動物公園に行ったら異界の扉と異世界移住の存在を知ったよ

第十一話アメリアが紹介したサエ・マツシマさんに会うために動物公園に行ったら異界の扉と異世界移住の存在を知ったよ 


アメリアが私たちをサエ・マツシマさんに会わせるために連れて行った場所はマタジェラック動物公園というところだった。


「ここだよ!みんなここにサエ・マツシマ様がいるんだよ……ほんとに生まれてきてくれたことに感謝します!!」

私はそのサエ・マツシマさんがどんな人なのかをアメリアに聞いた

「ねえそのサエ・マツシマさんってどんな人なのアメリア?」

「サエ様はねハールくんとそのお母さんのヨシエさんを赤ちゃんの時から育ててくれた……神です!!」

ああそういうことかアメリアの推しであるハールくんとその家族を育てた人だから神ってことなのか

「今日はみんなにその神にハールくんたちがどんな感じだったかを聞いて好きになってもらいたくて来てもらいました!いぇーい!やっとみんなに見てもらえるよ」

「あれ、でもアメリアがハールくんに出会ったのって『真冬のギルドイベント寒い時こそ興奮して身体を暖かくしよう!世界のイケメンフェス』だったよね?」

「ハールくんはそのフェスのために一時的にこの動物公園から貸し出しって形で連れてこられたの……他にもいたみたいだけど私はハールくんしか見てなかったから覚えてないんだ。ごめんね」

「そういえばこの動物公園に俺と同じ鳥人族が何人が保護という形で監禁されてたな……本当は助けてやりたいが……助けたらヒューマンに絶滅させられる可能性があるからな……俺たちじゃ今はどうすることもできない……しかし今はだ!必ず助ける」

「そういうのは本人たちに言ってほしいにゃ」

「ああそうだな……なあアメリア鳥人族がいるところにも行ってくれないか」

「いいよ。というか今日は全部まわる予定だったから最初から鳥人族のところにも行く予定だったよ」

「……そうだったのか、ありがとなアメリア」

「なあラウダなんか食べ物ないのか?お腹空いた」

「もうちょっと待ってよレン今は……あっ、あそこ肉食動物の餌やり用の食べ物が……レン、はいこれがお金ね。買っておいで」

「うん分かったやっと食べ物食べれるありがとなラウダ」

「ねえラウダ、レンのこと甘やかしてない?」

「甘やかしてないよミア……少しレンの相手にするのが……ほんのちょっとね、面倒くさいなって思ったからちょうどいいかなって」

「ああ、レンって食べ物食べれなかったら駄々をこねたり……ひどい時は私たちを食べようとするもんね」

「そんなこともあったにゃ〜」

「俺なんて鳥人族だからって焼き鳥にして食ってやるって言われたんだからな!」

「……あっ思い出したけど私も岡フグにしてやるって言われたにゃ……けど岡フグってなんなのにゃ?」

「ああ、それならラウダが少しなら知ってるよ説明してあげて」

「えっ私……確か岡フグっていうのは猫肉の異名みたいなものだよ。猫食文化がまだ残ってる場所もあるみたいで私の住んでた国でも昔だけどあったみたいだよ」

「……えっレン……私を食べようとしてたのにゃ!!……キシャァァァ」

「まっまあ今はとにかくまわろうよみんな」

「ちょっと待ってアメリア今レンを呼ぶから……すぅはぁ……レン!!早く来ないとおいしい食べ物食べられないよ!!」

するとレンがビクッとなり焦りながらこっちにきた

「それはいやだ!せっかく肉以外にもいろんなおいしい食べ物が食べられるようになってきたのに!!」

「アメリアこれでまわれるでしょ」

「うっうんありがとう……それじゃあ最初に連れて行くのはね……ライスライオン

……ちょっとレン!?よだれっよだれが!」

「ごっごめんだって最近うまそうな名前ばかり聞くから想像したらうまそうで食べてぇなぁってなるからさ!」

「そうかにゃ?……それじゃあもしかして私を食べようとした時も!?」

「あの時は花を食べてたから……同じ名前だしそれに昔食ったうまかったやつに似てたからハナってうまそうだなって思ったしちょうど腹減ってたんだよその時」

「花って菜の花フライのことでしょそれに私がおいしそうってやっぱり怖いにゃ!……でもそうしないと生きていけなかったんだもんね……うぅでもなんか複雑だにゃ」

「……それはそうと早く行くよみんな!早く行かないと暗くなっちゃう暗くなると動物たちが凶暴化するかもしれないから出来るだけ怖くない姿をみんなには見せたいの!」

そうして私たちはライスライオンのところに行った。

ライスライオンの見た目は簡単に言うと立髪が……毛ではなく米だった。

大きさはライオンという割には小さく大体30センチほどだ。

そして今はこのライスライオンたちは訓練中らしい、理由はこの動物公園は野生に近い生活をさせるのが売りだからだそうだ。

この動物公園にはふれあいコーナーがあり子ライスライオンとふれあい、遊ぶことが出来るそうだ。

さっそく私たちはふれあいコーナーで子ライスライオンとふれあうことにした。

「ダイゼン見てにゃ〜すっごくモフモフだにゃ……にゃんだか癒されすぎて力が抜けるにゃ〜」

バタン

「おい、ハナ起きろ!……はあ、というか

ハナと同じ猫なんだろどうしてそこまで癒されるんだ?」

「ダイゼンはなんにも分かったないにゃ!いくら同じ猫だとしても……このモフモフには抗えにゃいのだ!!!」

「なら俺がお前を撫でてもいいのか、猫だろ?」

「はあ!?ダイゼン何言って……まっまあ私も猫人族の端くれ、これも修行だとおも……ゴロゴロゴロ」

「おい、ハナお前喉鳴ってるぞ」

「……はっ!鳴ってないにゃ!!ダイゼンなっ何嘘言ってるにゃダイゼンごときが私の喉を鳴らすにゃんて……」

「じゃあもう一回するぞ……今度はついでにツボ押しマッサージもしてやるよ」

「いっいやぁそれはちょっと……突然やめろダイゼン!はぁん、そこだめぇもうやめ、だからあっらめらって言ってるから、そこらめぇええ」

「もうマッサージしてるだけだから喘ぐな!ていうか今頭のツボ押してるだけだぞ!まあたまにいるけどマッサージ中に喘ぐやつ」

ハナ頭撫でられただけでしょ!?変な声出さないでよ……なにかいけないものを見てる気になってくるよ、もうなんでか分からないけど私が恥ずかしいんだけど!

でもやっぱりマッサージがうまい人がやったら声出る人もいる……んだよね。私はマッサージされても声出ないからな、分からないだよね。

「ねえママあの人たち……」

「こら見ちゃだめ!」

「えーでもなでなでしてるだけだよ……ねえお兄ちゃんぼくもなでなでしてー」

たまにいるすごく行動力の子供っ!

「いいぞけどそこでちょっと待っててな」

二分後

「よし準備できたぞ、それじゃやるか。頭以外のツボを押すけどいいか?」

「いいよ!……ひゃあ、これ気持ちいいね……ふぁあ、なんだか眠くなっちゃうね」

するとミカさんがこう言った。

「ダイゼンさんは昔いろんな人にマッサージをしていましたあまりにも上手すぎて性別関係なくハナさんみたいになっている人が多かったです……私もあんな感じになりましたよ。男の人もあんな感じになっててマッサージの順番待ちの人が『これってBLじゃんやばい鼻血が……ハアハア興奮してきた!』と言ってましたね」

その後ふれあいコーナーにダイゼンのマッサージを待つ行列が出来た。

全員のマッサージをダイゼンが終わらせた後、そこに動物公園の職員から私たちにもお願いしますと言われたのでダイゼンは公園を周りながら見つけた職員さんのマッサージをすることになった。

ここまでマッサージが上手ならマッサージ屋をやればいいのにな

そして次に向かった場所はパンダルマのエリアだ。

そしてパンダルマのダンダンの姿を見た私たちは

「あああああああかわいすぎるぅぅ何!このモフモフの毛は!何度も何度もゴロンゴロンして起き上がってその行動一つだけでも癒される!いや、過度に癒されすぎて癒され死してしまう!!!」となってしまった……いやはや恥ずかしい。

……やっぱり私たち周りからすごく見られてる……そりゃあ反応が過剰なんだもんね!

すると私たちの近くにいる女性が

「ねえあの人たちパンダルマのダンダン見たときの反応すごくなかった?……すごすぎてああなりそうになった私がおかしいんだなって分かったよ、あはは」と言ったのが聞こえた。

おかしい……かそうだよね最近はみんなと一緒で楽しかったから思い出す回数は減ったけどやっぱり昔言われたことは思い出しちゃうな……それで私は焦った時や自分を落ち着かせる時はいつもよりよく喋る癖……うーん癖ってほどでもないんだけどたまにそういうのが出る時がある

「さすがにおかしいと言われたことはちょっとだけ傷つくかなやっぱり私はね私は……まっまあそのことは今は一旦どこかに置いておくとして次に行こう!」

「どうしたのラウダ、なんか少しいつもと違うけどなにかあったの?」

やっぱり気づく人は気づくよね

「おかしいって言われてちょっとね……ほんの少しだけ昔を思い出しちゃって……私がおかしいことは分かっててもやっぱりね……あはは、変わりたくてもやっぱりこういうところは変わらないんだなって」

「ラウダは変わってるよ……とは私は簡単には言えないかな、だってラウダの昔を知らないからね私は……言って傷つけるかもしれないし」

「いいよミア、私は自分のこの弱さも個性だから受け入れるよ……というか無理にでも受け入れないと多分私の心が壊れるからさ」

私はいつもこんな気分になったら綺麗な景色を見るのだがこの世界の綺麗な景色の場所を知らない……そんなふうに考えていたらミアがアメリアにあることを聞いた。

「ねえアメリアここの動物公園で景色が綺麗な場所ってある?」

「……景色が綺麗な場所か……うーんどこだろいろいろありすぎて……あっやっぱりあそこかな!今からみんなを連れて行ってあげるね!」

アメリアがそう言って連れて行ってくれた場所は動物公園のゴーヤギのエリアのリョクオウトウゲという名前の場所だった。

その時アメリアが誰かを見つけたみたい

「……ねえあれって人かな?……!ちょ、ちょっと待って!サエ様じゃないですか!」

「あっ春バナ触手さん、この間のコミケはありがとうございました。今回の新刊も面白かったですよ。それにいつもうちのハールがお世話になってます」

「いえいえこちらこそですよ……それでその名前で呼ばないでくださいよ、恥ずかしい」

「どうしてですか?」

「だってあの名前深夜のノリで決めたんですよ……それで私はハールくんのバナナが食べたいんですよ!あれってどこに売っているんですか?あとサエ様は異世界移住をして何年なんですか?」

「えーと確か五年になるかな……それとハールの食べているバナナはここの近くのヨリナミ村にあるヤブサメ商店に売ってますよ」

「……ありがとうございます!!!!これでハールくんのバナナを、ハアハア」

「……ねえコミケって、あのコミケ?それに異世界移住?」

私がミアに聞くと

「ああそうかラウダは知らないんだったね、ここの世界には異界の扉ってのがあってそこから地球に行けるんだよ。まあその扉を通れる期間は決められてるけどね。毎日行けたら困るらしいから」

「期間決められてても行けるからいいんですよ!ほんとあの扉作ってくれた人に感謝ですよ!!っねサエ様」

「うん本当にね作ってくれたから私たち出会えたんだし」

するとミアが照れながらこう言った。

「ありがとう……あの扉作ったの私なの……でも作ったばかりのときは大変だったんだよ!いろいろな地球の国が私たちの世界に攻めてきたんだから!しかもすごく弱かったよびっくりしたよ。あっちはいろいろすごそうな武器持ってたのに威力が無さすぎて防御魔法で全部防げたよ。それで結局返り討ちにしたけどね。その後地球の国たちと話し合った結果一年間のうち季節ごとに一ヶ月ずつどちらの世界からでも渡れるようにしようってなって、まあ分かりやすいかどうかわからないけど例えるなら海開きみたいな感じかな」

「えっその異世界移住って何年前からできたのミア?」

「えっと百年以上前から出来たけどどうしたの?」

百年以上前!!前世で確実に生きてる時じゃん知ってたら仕事辞めてでもこっちの世界に移住したよ!!でもまあこの姿なら知りあいに会っても気づかれないから何か言われることはないから安心できる。

そしてアメリアたちが話していたら暗くなってきたので帰ることになった……異世界移住とかほんともっと早く知りたかった!!

そんなこんなで一旦いつもの街に帰った時にギルドから私とミアにランク昇格出来ますよという通知が来た……なんで!?いろいろ依頼受けたけどほとんど遊んでばかりじゃん。いいのほんとに!?まあ昇格できるならするけどね。

そうして私とミアは昇格するためにギルドに向かった。

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