第16話 採取システム実装

採取システム。


これはそのまんま、ダンジョン内にあるものを採取できる。


十一〜二十階層では薬草とか毒草が採れた。だが、そんなもんちまちま摘んでるより、モンスターぶっ殺した方が稼げるんだよな。あとは地味に、野菜とか生えてる。持ち帰って食ったが美味かった。


生えている野菜はまあ、大したものではないが、その辺の草むらに紛れてイチゴとかトマトが生えていたり、植物系のモンスターを倒すと食えたりとかそんな程度のものだ。


流石に、農地が広がっている!とかではない。


二十一階層以降では木が伐採できた。


調べたところ、黒檀やらケヤキやらカヤやら、稀少な木がたくさん生えていた。地味に金になりそうだな。


もちろん、杉や檜だの、普通の木もあるが。


その他にも、様々な植物が生えていた。生態系どうなってんだ?


松茸とか松がないところに生えてるし、天然物の舞茸とか、その他にも絶滅危惧種の植物とかが結構生えてた。


もちろん、持ち帰ってご家庭で美味しくいただく。


そしてレアモンスター。


レアモンスターはどうやら、五階層ごとに変化するみたいだ。


一〜五階層ではゴールデンスライム。スキルは『光線』だ。討伐ポイントが千、素材が五百。


六〜十階層ではアルラウネ。スキルは『魅了』だ。討伐ポイントが二千、素材が八百。


十一〜十五階層ではヒポグリフ。スキルは『旋風刃』だ。討伐ポイントが三千、素材が二千。


十六〜二十階層ではユニコーン。スキルは『治癒』だ。討伐ポイントが三千八百、素材が五千。


二十一〜二十五階層ではミノタウルス。スキルは『爆砕波』だ。討伐ポイントが五千、素材が二千五百。


『爆砕波』が俺、『光線』が早太郎、『旋風刃』が日和。他はキープ。


「はっ?!!」


「キュリ?」


アルラウネをテイムして連れてきてしまった!!!!!


「ワウ……?」


早太郎が『いや、故意に連れ去ったよね?』とか言ってるが、そんなことはない。


違うんすよ、そう、魅了!魅了のせいだわー!


決して、おっぱいがばるんばるんの西洋美女だったから誘拐したとかそんなんではないんよー!


ま、モンスターだしね。何やっても良いでしょ。


名前は……、キュリ、きゅ、きり……、桐枝で。


そしてレベル上げてスキルをつけたのがこちらです。


×××××××××××××××

桐枝

アルラウネビショップ

Lv35


HP:98

MP:125

STR:74

DEX:66

VIT:78

INT:155

MND:84


SKILL

《魅了》《虚空瞬動》《魔力爪》《硬化》《テレパシー》《治癒》《再生》《火属性耐性》

×××××××××××××××


『ご主人様?』


「おーおー、可愛いねえ、桐枝は可愛いねえ」


そう言って桐枝の胸を揉んでみた。


うわ、ふわふわじゃん。柔軟剤は何をお使いに?


『おっぱい、好き?』


「嫌いな男はいないね」


『私、頑張るから、捨てないでね?』


「もちろんだとも!」




抱いた。




さて、ダンジョンの公開まで、残すところあと一ヶ月。


とりあえず、『モンスター装備』『アチーブメント』『ランキング』が実装されたので、見ていこうか。


まずランキングから。


一位!俺!以上!!!!


ま、そりゃそうだ。


だがまあ、ランキングは、稼いだポイント数、到達した階層数、レベル数の三部門で評価される模様。


毎日更新され、順位に応じてポイントがいくらか支給されるようだ。


アチーブメント。


アチーブメントは、『◯階層に到達』とか『レアモンスター◯◯撃破』とかそんなん。


達成した事柄に応じて、Dポイントやらアイテムやらが支給される。


はい、そして、モンスター装備。


これですよ。


良い加減、日和と桐枝を全裸で放置は不味いからね。


適当に十万ポイントくらいの装備を買って渡す。


普段着は……、おっ?アチーブメントで『ハーピィをテイムした』と『アルラウネをテイムした』で報酬が得られたんだが、それが『ハーピィ普段着セット』と『アルラウネ普段着セット』だった。


気が利くなあ、ソラは。


これを二人に着せる。


おっと、もちろん、早太郎の装備も買ってやる。


しかし、俺は犬に服を着せるタイプの人間が死ぬほど嫌いなんで、首輪と……、なんだこれ?ああ、金剛杵、ヴァジュラか。


まあ、早太郎の元ネタも天台宗だからセーフだろ。


これ、どうやって使うんだ?ええと、自動操作!お値段は一つ十万ポイント!お高い……、が、愛犬の為だ。買ってやろうじゃないか。


早太郎には赤い首輪と、空飛ぶ自動攻撃型金剛杵を二つ。


日和には革製の部分鎧。


桐枝には厚手のローブ。


因みに、日和の普段着は、無駄に魔法のかかったシャツとズボンで、羽根の両腕と猛禽の大足に引っかからないように着れる。


魔法って言ってもアレだな、サイズ自動調整と、この子はハーピィ故に手が羽なので、そんな身体でも一人で着替えられるような魔法がかかっているって話だ。


桐枝の普段着は、薄手のローブのようなもの。色は白。


アルラウネは足が植物の根みたいになっているから、裾の広いローブのような服じゃないと着れんのだ。


これらの普段着は、洗濯機で丸洗いOKらしい。ありがてぇな。


しかし本人達は、「もうちょっとおしゃれなのが良い!」とか女らしいことをほざいているので、ダンジョン端末のフォーラム欄にご意見を書いて送りつけておいた。


いずれは、こいつらも良いおべべを着れるだろう。

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