XXX日後に呪われるだけの誰かさんの日記
寝舟はやせ
俺らしいよ。
玄関を開けたら笑顔の自分が立っていた。
正確に言うなら、そっくりそのまま俺の形をした人型の何かが、笑顔っぽい何かを浮かべていた。
反射的に扉を閉じて、それからギリギリまで考えて、とりあえず鍵を掛け直すことにした。
開けるところからやり直さないと、何か取り返しのつかないことになる気がしたのだ。クソほど眠いが仕方ない。
再度鍵を回して扉を開けると、ドアガードがかかっていた。腹立つ。
隙間からは相変わらず笑顔の俺が見えた。腹立つ。
直立不動で、真っ直ぐに扉に顔を向けている。腹立つ。
クソムカつく、と思ったところで首が回りかけたので、こりゃダメだ、と鍵をかけ直して会社に泊まり込むことにした。
終電で会社に向かってんのバカみてえ。萎え。
うちの会社はセキュリティがガバなので勝手に入り込んで寝ていても怒られないのが良いところだと言える。
その他の全てがカスなのでクソのゴミだとも言える。
早く辞めてえんだが、人間は労働をしないと飯が食えない。畜生。代わりにあいつが出勤しねえかな。
翌日帰ったら消えてた。
畜生。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます