第3話 大人の階段

結論から言おう。何故だか私の元には2人の元推定山賊の男が残った。他の推定山賊達の半分くらいは、仇を討つ為に(全裸で)襲いかかってきたので、再び《収納》に放り込んだ。コイツらは何かの時の為に備えておく。囮か肉壁要員として有効活用しよう。

残りの面子は、突然消えた推定山賊仲間に驚いて 逃げ出した様だ。やはり此方も全裸で…。彼らはこれからどうやって生き延びるつもりなのか、個人的にとても気になる所だ。全裸では山賊業も儘ならぬだろうに…。


「んで?何故 君ら2人は残ったの?

仇討ちが諦めきれないとか?」


「いえ…。ボクらは……」


聞けば、2人は双子の兄弟で、スチルとウルと言う名前らしい。割と最近 推定山賊達に攫われてきたらしい。おもちゃ慰み物要員として。

その時に父親は懸命な抵抗虚しく斬り殺され、母親と姉・妹はたっぷり味見された後に何処かに売り飛ばされたらしい。


「なるほどね…。差し詰めオレは『仇を討ってくれた恩人』ってところか?

だとしても、オレ自身にそんなつもりは無かったんだ。恩を返そうとか 思わなくて良いんだぞ?

親父さんの事は残念だったが、残りの家族を探しに行ったらどうだ?金でも武器でも好きなだけやるから 持って行ったらいい。」


兄弟の前に 山賊(確定)からの徴発品をごっそりと取り出して、叩き売りしてやる。代金は期待できないから身体で払ってもらうか?ほっぺに軽くchuっとか…。

この双子兄弟、結構な美少年なのだ。上手に誘惑すればワンチャンかもしれない。と下心満載でいい大人の女を演じる。鼻の下、伸びてないよな?大丈夫だよな??


「そうしたいのは山々なんですが、実はボクら、自分でも驚くほど弱いんです。スキルはあっても何故だか全然使いこなせてないし、2人だけではまず間違いなく街まで辿り着けるとは思えません…。

なので、図々しいとは重々承知の上で頼みます。ボクらを助けては頂けませんでしょうか?」


「ぐはッ‼︎」


なんと言う事でしょう…。俯き加減で潤んだ瞳の美少年から繰り出される、絶妙な角度の上目遣いに こんなにも破壊力があるとは思わなかった。何処かに置き忘れていた母性本能がガッツンガッツン刺激されまくる。


「……。あぁうん。そうだな…。どのみち いつかはオレも街に行かなければならないだろうから、少年達には街までの道案内。オレは少年達の護衛って事で行こうか?

とりあえず、今日はもう遅いからゆっくりたっぷり休んでから街に向かおう!そうしよう‼︎」


「え?どのみち どこかの野営地で夜営しなくちゃならないから、今から出発しても問題無いかと…」

「だまらっしゃい!お姉さんは 今日、何かと色々あって なんだかんだとお疲れなのです!2~3日は しっぽりヌッポリ完全休息しなければならないのですッ!

なので、少年達には お姉さんをたっぷり癒す任務を与えます!」


日はまだ登り途中。中天にたどり着くにはまだまだ時間がありそうだ。私刑執行時よりも 太陽が高い位置にあるが。

おそらくだが、こっちの世界で覚醒した時は 日の出前後だったのだろう。


「あの…ボクらはもう少年と呼ばれる歳じゃありませんよ。ちゃんと15になってますよ?歴としたです。」


なん…だと??15で???じゃあ、


「そ…そうか。それはすまなかったな。とりあえず、元山賊アジトに入ろうな?しっかりリフォームしてあるから見違えるぞ?」


今迄は 非合法だと思っていたからか なるべく彼等の下半身を見ない様にしていたが、本人から歴としたと申告された事で 一切の遠慮や配慮は吹き飛んだ。

『ジュルリ』と涎を啜りながら彼等の活躍を妄想しながらガン見する。きっとオレの眼は血走っている事だろうが 気にする程の事じゃない。何故ならば、目の前に完熟直前合法チェリーが美味しく食べられるのを、今か今かと待っているのだから…。


✳︎☆✳︎☆✳︎☆✳︎☆✳︎


「山賊どもめ!なかなか良い酒揃えてやがったな!

酒は美味いし、ニィちゃんはイケメン。オラァもういつ死んでも悔いは無いッ!ぎゃははは〜」


なんの影響か自分の名前が思い出せなかったので、適当に自分で『パイン』と付けた。

由来は、自惚れる程に心地良かった自分のおっぱいから『パイ』を取り、何と無く そのままだと卑猥な感じが消しきれず『ン』を追加して『パイン』とした。

『パインのパイパイ バインバイン』とか頭の中で過ぎったのは、誰にも言うつもりは無い。


「パイン姐さん…。飲み過ぎじゃないっすかね?いつの間にか3人に分身してますよ?」


「あれぇ?ほんとーだ。大変だよッ!ウルにぃ…。ボクら2人しかいないのに パインねぇ3人の相手なんてむりだよ?お尻の穴、ふたつしか無いんだよ?3人のパインねぇを受け入れるには お尻が1つ足りないよ…。どうしよう。あれれ?ウルにぃも3人居るよ?そんなのズルいやッ!」


山賊の徴発品で大宴会して完全にグルングルン回っていた。

100人から所属していた山賊団の食糧を、惜しげも無く大放出しての大宴会。先代頭領が隠し通して存在を忘れられていた秘蔵で死蔵の高級酒から、つい先日、合法的に仕入れてきたらしい新鮮な生肉まで、手当たり次第に喰い散らかし、すでに酩酊を通り越し、完全にデキ上がっていた。


「よしッ!ヤるぞ‼︎さぁヤるぞ!ヤらんでか!!スチル!ウル!貴様らも邪魔な衣服は全て脱げぇ!

今からオレが貴様らを正真正銘の大人の男にしてやる!」


言うが早いか 瞬く間に服を脱ぎ去り その裸体を晒す。

ついでだと言わんばかりに、モジモジしてなかなか脱がない兄弟を《収納》に放り込み、全裸に剥いて取り出した。


突然の凶行に戸惑う兄弟をしり目に寝床の準備。

山賊団の寝具であろう毛皮やらなんやらを何枚も何枚も重ね敷き、即席ベッドを完成させた。


「さぁさぁさぁ!2人纏めて、かかって来いやぁ〜〜!」


即席ベッドに大の字で横たわり、兄弟を誘惑すれば、過度な飲酒で常識的な思考がすっ飛んでいた兄弟は 言われた通りに即席ベッドに飛び込んだ。

それは組んず解れつの 大人プロレスの始まりのゴングになった…。


✳︎☆✳︎☆✳︎☆✳︎☆✳︎


「………若さって素晴らしい。

入れ替わり立ち替わりメチャクチャされたわぁ…。もう、途中からどっちがどっちなのか分からなくなったよ。」


兄弟達に両サイドからあっちコッチをまさぐられるのもそのままに ひと息つきつつ つい漏らす。


「すみません。パイン姐さん…。あまりにも気持ち良すぎて…。」


「パインねぇ。ごめん。ボクもあの快感には、自制が効かなかった…。」


「でもまぁ、スチルもウルも これで正真正銘の大人の男になったんだ。

どうだ?ヤローに尻穴を掘られるよりも、女の身体に突っ込んだ方が気持ちよかったんじゃないか?」


「「はい!それはもう 間違いなく‼︎」」


さすがは双子。と思わせる程、息の合った返答だった。


「はは…。それは良かった。ここまでヤられて『そうでもない』って言われたら、立ち直れないところだったよ」


2人の手が少しずつ際どい場所に移動してくる。『まさかまさか』と狼狽えている内に兄弟から言われる。


「「もう一回…、良いよね?」」


返事の代わりに2人の頭を抱え込み、自身の胸に押し付けた。

目覚めた彼等のヤル気と元気を受け止めるのは お姉さんの立派な仕事…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る