この二年を振り返って
というわけで、私と編集者のメールや電話でのやり取り、書籍化作業についてを時系列順に並べてみました。
こうして改めて見てみると……お気付きの方も多いと思いますが、もっと頻繁に自分から編集者へ連絡を取るべきだったな、と反省点が目立ちます。
私は受賞する前から、ちょこちょことシナリオの仕事などをしていました。
そのため他の仕事にかまけ、編集者への確認や催促のメールを、一ヶ月に一度だけしかしていませんでした。
もっと二週間に一度とか、一週間に一度とか、メール返信がないなら積極的に電話をかけてみるとか、そういう行動を起こすべきだったと思います。
積極的にメールや電話をしなかった理由として、『勝手な負い目を感じていた』という部分があります。
そもそも私は過去に一度打ち切りを経験した人間であり、今回の出版は『既にWebサイトで大人気の話題作を書籍化する』というものではありません。
金賞や大賞を取って、タイトルやあらすじだけで「オイなんか凄そうなのが新人賞を受賞したらしいぞ」と話題になったわけでもありません。
そのため、編集部からすれば『将来性が不透明な、よく分からない新人。てかデビュー済みで打ち切りされてるし』という存在で当然だろう、と。
それなのに「返事はまだか、まだですか」とせっついては、煙たがられるのではないか。そういう不安がありました。
編集者は私一人だけを担当しているわけではないのだし、他にも色々と仕事があって忙しいのだろう……と思って、頻繁に連絡するのを避けていました。
しかし今にして思えば、そんな遠慮は何の得にもならなかったわけです。
例えて言うなら、コンビニでお会計をしたいのに「うわ、店員さんが忙しそうに品出しや掃除をしている。今レジに商品を持っていくのは迷惑かな……」と遠慮して、店内を無駄にウロウロするようなものです。私は二年近くウロウロしてしまいました。
店員にとってはレジ打ちも仕事なのですから、気にせず「お会計お願いしまーす」と声をかければ良いのです。それが迷惑であるはずがありません。まぁ内心では「品出ししてるのに今レジ並ぶなよ……めんどくせぇな……」と思っているかもしれませんけど。
だからといって、客が遠慮する必要は一切ないのです。
作家と編集者は、客と店員という関係ではありませんけどね。
ともかく。連絡がないならないで、自分から積極的にアクションを起こすべきです。そうするべきでした。
新人だから、若手だから、売れていないから、他の売れっ子作家にかかりきりなのだろうから。そんな理由で、作家の側が遠慮する必要はないと思います。
新人賞を受賞し、出版社と取引する立派な『先生』になったのですから、堂々としていれば良いと思います。
自分がそういう行動をできなかったからこそ、『これからの人達』には、是非とも「自分は
ただ編集者に毎日100回メールや電話するとか、そういうのはやめようね……! 何事も加減が大事……!!
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