幸VS星奈とコリュカ
ここは崖の上。
幸はミクセアの攻撃魔法を頼りに星奈とコリュカの方へ向かっていた。
「……!?」
だが、その魔法攻撃がやんでしまい立ちどまる。
(魔法がやんだ。ミクセアの身に何かあったのか? いや、そうじゃないかもしれない。……魔力が尽きたのかもしれないしな)
そう思い幸は、魔法攻撃がされていた方をみると再び駆け出した。
◆◇◆◇◆◇
ここは星奈とコリュカが居る崖の上。
魔法攻撃がやみ二人は、ホッとしている。
「コリュカ、あの男はどこだ?」
「あれぇ……居ない……わねぇ。あそこに……みえる……のは、女……だしぃ……つまん……なぁい」
それを聞き星奈は、呆れて頭を抱えた。
「おい!?」
そう言い幸は、猛スピードで星奈とコリュカの所まで駆けてくる。
それに気づき星奈とコリュカは、驚き後退りした。
「……なんでお前がここに?」
星奈はそう言い幸を睨みつける。
「なんでって、お前が俺たちをつけてたんだろ?」
そう言われ星奈は、コリュカの方へ視線を向けた。
「凄い……ですねぇ……それに、近くでぇ……みるとぉ……更に……素敵……ですぅ」
それを聞き幸は、目が点になる。
「コリュカ、いい加減にしろ! お前の男好きなのは、十二分に分かっている。だからって、今から戦う相手に恋してどうすんだ!?」
「分かってぇ……いるけどぉ……一回だけぇ……でもぉ……いいからぁ……したいなぁ……って、思っちゃうん……だもん~」
幸はその話を聞いていて頭が余計に混乱してきた。
(えっと……待て、なんだこの状況は? 女だって、コイツラは……敵だ。でも、そんなに悪いヤツらにみえない……どうなっている)
何がなんだか分からなくなり頭を抱える。
「いったい……お前らは、なんなんだ?」
そう幸が聞くと星奈は、ニヤリと笑った。
「ボクはセナ……錯羅星奈、お前と同じ異世界の者だ」
「なるほど……俺は、日比野幸だ。それで、お前があのジェルスラキングを召喚したのか?」
「んー……召喚、まぁあっているようで違うかなぁ」
そう言われ幸は首を傾げる。
「どういう事だ? 意味が分からない」
「能力が、召喚じゃないってこと。それよりもさぁ、さっきからみてたけど。なんで能力を使わないの?」
「……その訳を、お前たちに話すと思っているのか?」
そう問われ星奈は、イラッとした。
「フッ、そういう事か。やっぱり、能力を出し惜しみしてるって訳だな。それなら、その能力を使わせるだけだ!!」
そう言い星奈は、近くにある岩石に両手を向ける。
それを止めるでもなく幸はみていた。
(どんな能力なんだ? それも両手を岩に向けている。ん~……なんかの生成能力か……。とりあえずこのセナの能力を見極めてから、行動に移した方がいいかもな)
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