第18話 眼鏡っ子悪役令嬢が俺のシャツの端を恥じらいながら掴んで来たんだが

「待って……っ!」

 頬が熟れた苺のように真っ赤に染まり、その海のような瞳がきらめきながら、ガラス越しに俺を見ている。

 そのほっそりと白い手は、震えながら俺のシャツの端を掴む。

「……すき……なの……」

 言うなり眉が寄り、ぎゅっと閉じられた桃色の唇が今にも切れそうで。

 そっと親指を添わせた。

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