【コミカライズ決定!】『粘液』は外れスキルですか? いいえ、『色々』できちゃう万能スキルです ~ぼっちで不遇な僕の、異世界成り上がり物語~
呑竜
第1話①「クラス召喚」
僕の名前は田中ヒロ。ラノベとアニメが大好きな高校一年生。
中肉中背、勉強も運動神経も家柄も普通の、まったく特筆べきところのない平凡な男子。
と、言えれば良かったんだけど……残念、僕は普通じゃないんだ。
具体的にはね、緊張すると汗をかくんだ。
しかも量が尋常じゃないの。
椅子に座ればお尻のとこに水たまりができて、机に肘をつけば汗で肘が滑るレベル。
体調を心配されて保健室に連れてかれたことも、一度や二度じゃ効かないぐらい。
そんな体質の持ち主が明るい性格になれるわけもない……そう思うでしょ?
その通り、僕は暗くて卑屈で、友達のひとりもいない孤独な人間になってしまった。
ホントだよ?
小さな子供の頃からずっと、ホントにひとりぼっちだったんだ。
これから語るのは、そんな僕が人生一発大逆転する話。
友達ができて、仲のいい女の子もできて……まあその、恋愛とかそういった方面でも色々ある話。
と、ともかく始まりはそう、空気の澄んだ秋のある午後――
◇ ◇ ◇
東京都のだいぶ西寄り。都立
LHR《ロングホームルーム》の行われている教室は、来たる体育祭に向けて盛り上がっていた。
「リレーのアンカーは誰がやる?」とか「サッカーのメンバーはどうする?」とかいう話し合いや、「女子たち、俺のこと応援に来てくれよー」などというちゃっかりとしたお願いなんかも飛び交っていた。
早々に棒倒しの一員に決まっていた僕は、ひとりポツンと窓際の席に座っていた。
だってさ、棒倒しは種目が決まったらもう話し合うことなんてないんだもん。
陽キャ勢が攻撃役に、陰キャ勢が守備役に(つまりは踏まれ役に)なることで決定、はい解散。
あとはみんなが楽しそうにしているのを眺めるだけ。安定のぼっち。
まあそれ自体はいつものことだけど、一緒になって楽しみたい欲求自体はあったんだ。
みんなと仲良く話すのは無理でも、あの笑顔の輪の中にいれたらいいなって。
体育祭の盛り上がりに乗じて、うまいこと友達になれたらいいなって。
もちろんそんなことができたら十六年間ぼっちなんてやってないわけだけど……。
「おうキモ男、おまえ何やんの?」
ぼーっとしていると、陽キャ勢の男子たちが僕に絡んできた。
「えっと、棒倒しだけど……」
肩をすぼめて身を小さくし、なるべく波風を立てないようにぼそぼそと答えると……。
「はあ? 棒倒し? ウケるう~」
「あれだろ? 相手を汗で滑らせて転ばせようっていうんだろ? すげーな、策士じゃん田中キモ男」
「策士とかっ」
棒倒し役になったこと自体は全然面白くないし、相手を滑らせるほどの汗はさすがにかけない。
だけど何が楽しいのだろう、男子たちは僕を見てギャハハと笑い続けた。
「おいおいおまえら、なに俺抜きで盛り上がってんだよお~」
今日も今日とて始まった『田中キモ男いじり』に途中参加して来たのはシンゴだ。
シンゴは一年にしてサッカー部のエースを張っているイケメンで、男子のリーダー的存在。
彼の言うことには、クラスの誰も逆らえない。
「おっ、なんだよもう汗かいてんじゃんキモ男。どしたん? こいつらにイジメられたんだったら言えよ? 俺が助けてやるからよ~」
緊張したせいで、僕の顎からは早くも滴っている。
目ざとくそれを見つけたシンゴが、こことぞばかりにいじってきた。
「あははは……そうだね、その時はよろしく頼むよ」
助けてやるとか言いながら、シンゴにそんな気は全然ない。
むしろ味方をするフリしていじってくるぐらいに性格が悪いクズ男だ。
「お、なんだあ? 俺に頼むとか、キモ男のくせに調子こいてんじゃん。――あ? 殺すぞ?」
ほらね、こんな風にすぐに前言撤回して威圧してくるんだ。
そんでもって、僕のあたふたする様を楽しもうってわけ。
「ごめんね? ちょっと調子に乗っちゃった。あはは……」
正直めんどくさいけど、ここで逆らったら「生意気だ」ってことですごい攻撃が待ってるし、無視したら「無視かよ」ってことでもっとすごい攻撃が待ってる。
いずれにしても詰んでるので、こういう時に僕は愛想笑いを返すことに決めていた。
ほら、結果的にはそれが一番被害が少なくて済むからさ。
「ははは……」
一方的で性格の悪い僕へのいじりに、他のみんなは無視を決め込んでいた。
体育祭の話を続行したり、スマホをいじったり。
誰ひとりとして、助けようって人はいなかった。
もちろんそれが悪いってわけじゃないよ。
だって、ここで僕を助けようものなら、今度はその人が標的になってしまうから。
『田中キモ男二号』という悲しい存在が誕生してしまうから。
僕はさ、僕自身がからかわれるのも嫌だけど、僕のせいで誰かが悲しむのも嫌なんだ。
だからこの場はこれでいい。
いつもみたいに話題が変わって、みんなが僕に対して興味を失うまで待てばいい。
それが僕の、ぼっちなりの処世術だ。
そんな風に、思っていたんだけど――
「こら! またみんなして田中くんをからかって!」
ひとりだけ僕の味方をしてくれたのは、クラス担任の
先生は昨年正式に教員採用を受けた二十三歳で、どんな小さな悪も許さない正義感がある。
けど問題は、迫力不足。
「ダメでしょ! 人にはそれぞれ事情があるんだから!」
超童顔と低身長のせいで、ぷんぷん怒る姿はほとんど小学校高学年。
なので貫禄が全然なくて、怒ってもまったく怖くなくて、シンゴもニヤニヤ笑ってる。
「なんだよコマちゃん、俺ら仲良くやってたってえ~」
「ウソついてもダメよっ? そんなの、田中くんに聞けばわかるんだからねっ?」
「なあ、田中? 俺ら仲良しだよな?」
「田中くん、ホントのこと言ってっ?」
同時に僕に聞くふたり。
「えっと……」
心底やめてほしい。
だって、そんなの答えようがないじゃんか。
いじりを肯定したらシンゴは先生に怒られるかもだけど、いじり自体は絶対に悪化する。
かといっていじりを否定したら、今度はなんでホントのこと言わないのかと先生に非難される。
どっちに転んでも悪い結果しか待ってないじゃんか。
「ははは……」
結果的に僕は、愛想笑いするしかなくなった。
「田中、無視すんなっ」
「田中くん、笑ってないで答えてっ」
「はは……」
ふたりの追及を聞き流しながら、僕はなおも愛想笑いを繰り返した。
昼休み終了のベルさえ鳴ってしまえばふたりも黙らざるを得ないから、それまでひたすら耐え続ける。
それこそ、壊れたラジオみたいに繰り返し笑ってた。
――と、不思議な現象が起きた。
ブウゥゥン、という音と共に僕の足元が青白い光を発した。
光は円を描き、円の中には
あまりにも非日常的な、しかしラノベ・アニメ好きとしては見慣れた光景――
「こ、これってまさか……『転移陣』っ?」
僕は思わず声を上ずらせた。
いきなり『転移陣』と決めつけるのはさすがにフィクションに毒されすぎかもだけど、もしそうならいいなと切に願った。
ここじゃないどこか遠くへ――
もっとマシな、新たな人生を――
それは僕の、昔からの夢だったから。
「おいなんだこれ!?」
「あたしの足元が光ってる!?」
「やだ……怖い!」
「みんな、落ち着いて! 先生がなんとかするから!」
『転移陣』はクラス全員の足元に出現していた。
僕と違ってこういう分野に慣れていないみんなは驚き、恐怖で硬直している。
「『クラス召喚』……そっちの方かっ。でもいいよ、全然いいっ」
驚くみんなとは違い、僕は喜びと希望に頬を染めていた。
「OK、どんと来い! 当たりスキルを掴んで人生一発大逆転だ!」
ガッツポーズをとって叫んだ瞬間――『転移陣』が爆発した。
「「「「「…………!!!?」」」」」
目を光が焼き――
爆発音で耳が聞こえなくなり――
僕らは異世界へと召喚されたのだった。
◇ ◇ ◇
僕と僕ら都立
中央大陸西方にある『リディア王国』の『王の間』だった。
召喚された子供たちをひと目見ようということで、王の間には貴族や女官たちが詰めかけていた。
他にも王様の護衛騎士、祭事に関わる神官、召喚を行った魔法使いなどが待ち受けていた。
数十名に及ぶ群衆の中から歩み出たのは、女官長と呼ばれる白髪のお婆ちゃんだ。
いかにも口うるさそうな顔をした女官長が、とげのある口調で説明してくれた。
一、リディア王国は現在、魔王軍の侵攻を受けて困っている。
二、僕らには『勇者』として力を振るい、魔王軍を撃退、最終的には魔王を倒すところまでやって欲しい。
三、それができたら元の世界に帰してやる、できるまで帰すことはできない。
四、なお、反論は一切許さない。
倫理観とかないんか、ってぐらいひどい話だけど、ラノベやアニメではお決まりのパターンなので僕としてはまったく動揺しなかった。
だけどというか、そっち方面に詳しくないみんなは当然のごとく大騒ぎを始めた。
「すぐに戻せ」とか「人権侵害だ」などしきりに怒鳴りつけ、中には暴力に訴えようとする生徒もいたほどだ。
けど、すぐにみんな諦めた。
だって、向こうの騎士は本物の剣や槍で武装してて、こっちは素手なんだもの。
町でケンカしたことのあるヤンチャな生徒はいても、実戦での殺し合いの経験がある生徒なんているわけないんだもの。
生徒たちが大人しくなった後、コマちゃん先生が代表して抗議したんだけど、あっさり却下された。
多少の人権なんて無視できるぐらいに魔王軍の攻勢が激しい状況ということで、これには先生も黙るしかなかった。
「わあ~……僕、ホントに異世界召喚されたんだっ」
みんながショックを受ける中、僕だけがひとり興奮していた。
王の間の広い天井を見上げ、豪華なタイルを指で擦り、騎士たちが身に着けた装備の立派さ頑丈さに感動していた。
「すごいすごいっ。しかも魔法もあるんでしょっ?」
一番感動的だったのは、やはり魔法の存在だ。
ローブを着た魔法使いが灯り替わりの
ちょっとだけ残念だったのは王様だ。
中央の少し高い所に金ぴかの玉座があり、でっぷり太った王様がドデーンと座ってるんだけど、これがまた偉そうなんだ。
綺麗な女の人たちを周囲に
なんだか卑しいというか、物語に出てくる典型的な悪い王様みたいですごく残念。
「ま、お偉いさんが何をするのも自由だけどさ……と、それよりスキルだ、大事なのはスキルっ」
話によると、外の世界から来た者に対しては女神様が必ずひとつの『スキル』を授けてくれる決まりになっているのだそうだ。
こちらの過酷な世界で生き抜くための温情ということでいずれも強力なものが多く、そのため『異世界から呼び出した奴超強いじゃん。じゃあたくさん呼んで部隊組ませれば最強じゃね?』という発想に至ったのだとか。
そしてこれに、僕は物凄い期待を抱いていた。
だって、スキルで逆境をくぐり抜けるのは異世界ものの王道だし。
運動神経の無さも要領の悪さも忌まわしきこの体質も、上手くいけば一発で覆せるかもしれないから。
「○○将軍を倒すためには田中くんの力が必要だ」とか「××ダンジョン攻略には田中くんがいなきゃ始まらない」とか言われるようになるかもしれないから。
パーティーを組んで一緒に冒険したり、息を合わせて強力なボスと戦ったり、夜には焚き火を囲んで楽しくおしゃべりしたり。
いつだってカースト最下位のぼっちだった僕からすると、それは夢みたいな光景だ。
シンゴたちと上手くやれるとはさすがに思わないけど、他のみんなとなら……ね?
「えへへ、楽しみだなあ~……」
上手くいった時の光景を妄想した僕が、だらしなく口元を緩ませていると……。
「……なんだあいつ、ひとりでニヤニヤ笑ってやがる」
「田中キモ男マジキモ男」
「ふん、あいつが余裕なぐらいなら俺らも余裕っしょ」
僕ですらビビってないのに自分らがビビってなるものか。
そんな風潮が広まり、みんなの顔つきにも余裕が出てきた。
これから異世界でどんな風に立ち回るか、スキルというのはどんなものか。
予想を語り合う、前向きな雰囲気が出てきた。
そしていよいよ、それぞれのスキルが明らかになる瞬間がやってきた――
「いいですか皆さん、胸の前辺りに意識を集中して叫んでください。『ステータスオープン』ですよ」
女官長の説明の通りにみんながコマンドワードを口にすると、そこかしこで光が弾け、ポンポンという軽い音が響いた。
光と音が納まった後には、異世界ものの作品でよく見かけるステータスカードがそこら中に出現していた。
こちらの世界のステータスカードはスマホみたいな機能を持っているようで、指の操作で表示を拡大したり縮小したり、項目を選択して詳細を知ることが出来たりするようだ。
スマホに慣れているみんなはすぐに操作になじみ、数ある項目の中から自らが得たスキル名を目にすると……。
「よっしゃ、『剣聖』ゲット!」
「あたし『聖女』! ふふふ、やっぱ品の良さが出ちゃったのかしら?」
「おまえ聖女って柄かよー!」
「うっさいわね! あんたこそ何それ『賢者』? 万年赤点野郎が似合わなすぎ!」
まずは陽キャな生徒が口々に騒ぎ、ギャアギャアとじゃれ合っている。
「『鉄壁』かあ。なんか防御硬そう」
「いいじゃん便利そう。まあ俺も『狙撃手』とかいういぶし銀でカッコいいわけだが」
「コマちゃん先生は『治癒師』か。わかる~。ちょろちょろしてて癒し系だもんね」
「ちょろちょろ……それって褒めてます?」
コマちゃん先生を始めとした普通の生徒たちも自分がゲットしたスキルに納得の様子で、楽しげにお喋りしている。
「う~っ、いいなあいいなあっ、僕も早く仲間に加わりたい……っ」
みんなに遅れまいと、僕は急いでコマンドワードを口にした。
「す、すすステータスオープンっ」
ちょっとどもりはしたけど内容自体は合っていたのだろう、即座に変化が現れた。
シュパアアアーッという音と共に、目の前にステータスカードが現れた。
見た目は……うん、みんなが出してるのと同じだ。
一般的に想像されるIDカードぐらいの大きさで、左上に僕の顔が表示されている。
その他には名前・性別・年齢などの個人情報が記されており――
「レベルは1、職業は『勇者見習い』。ステータスは……高いのか低いのかわかんないからいいや。ともかくスキルだ、スキルっ。異世界ものの一番のポイントはそこなんだからっ。それ次第でどうとでもなるんだからっ」
興奮しながらスキル表示を見ていくと、ずらずらと記されていたのは思ってもみなかった単語だった。
「『粘液』………………とは?」
僕はハテと首を傾げた。
粘液ってどういうこと?
そもそも何をするものなの?
攻撃? 防御?
ああそっか、スライム的なもの?
ぐにょーんと伸びたり、ねばっと貼りついたり、ドロドロに溶かしたり?
え、待って。それで何をどうするの?
そんなことして戦闘にいい影響ある?
そもそもみんなの役に立てる?
「そ……それとも何か、他にいい使い道とかあったり……?」
焦りながらタップを繰り返し、『粘液』の詳細を確かめてみるが……。
ぬるぬる:ぬるぬるの粘液を生じる。
ねばねば:ねばねばの粘液を生じる。
どろどろ:どろどろの粘液を生じる。
「いやいや全然ダメだよ。使い道自体は嫌ってほど想像できるけど、どう考えても十八禁のそれだよっ!?」
脳内に浮かんだモザイク画像に対して、さすがに本気でツッコんだ。
ちょっと女神様さあ、マジで何を考えてるの?
こんなのでどうやってこの世界を生き抜けっていうの?
異世界人への温情どころか、タチの悪い罰ゲームにしか感じられないんだけどっ?
下手すると両手が後ろに回るレベルの最低スキルなんだけどっ?
「ダメだこれ、外れスキルだあぁ……」
「――おい、おまえのスキルなんだよ。見せてみろよ」
期待と現実のあまりの落差に落ち込んでいる僕の手元を、後ろからシンゴが覗き込んできた。
その反応は思った通り――
「おいおいなんだよそのスキル。『粘液』ってあのねばねばしたやつか? うわキモ、田中キモ男のあだ名にピッタリのゴミスキルじゃん」
いかにも小馬鹿にしたようなシンゴの言葉に同調し、取り巻きたちが騒ぎ出す。
「うわ、最悪じゃん」
「さすがキモ男」
「しかも見ろよ。ねばねばぬるぬるどろどろだって、技名までキモいぜ」
いつも僕に辛くあたる連中はもちろん、他のクラスメイトも笑っている。
その事実はこちらの世界の人たちにも伝わったらしく、貴族や女官はもちろん、騎士や魔法使い、神官たちまでもが嫌~な顔をしている。
特に王様なんかはわかりやすくて、虫でも見るみたいな目で僕を見つつ、側近に何事かを命令している。
「う……これはもしや、『追放』されてしまったりするんだろうか?」
幾多の異世界もので主人公が投げ込まれた逆境に、僕も追い込まれてしまうのか?
お金も無しにお城を追い出されて、こんな外れスキルを抱えたまま生きていけと?
物語上のお約束としてはわかるけど、これはあくまで僕の現実なんだけど?
「うううぅ……」
失望と、落胆と、これからの生活に対する恐怖と。
そういったものが一気にこみ上げてきたせいだろう、僕はどっと汗をかいた。
ドバドバ、ダバダバ。ドバダバダバダッ。
……ん、ずいぶん多いな。
体感でいつもより十倍……二十倍はあるかも?
「……あれ? 止まらない?」
ふと気が付くと、噴き出た汗が体の表面を伝い床にまで滴っていた。
しかもそれだけでは止まらず、お風呂のお湯が溢れたみたいな感じでどんどんと広がっていく。
「うわうわうわ、こんなのいったいどうすればっ?」
長年この厄介な体質と付き合ってきた僕だけど、さすがにここまでの量は未経験だ。
ぱっと見だけでも十リットルは出てるぞ?
「やだちょっと……何これ?」
「やべ、逃げろ」
「ひえーっ。退避退避ーっ」
「何これぬるぬるしてる……っ?」
「――もしかして、これってスキルの『誤発動』?」
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