シルバネラの歌 4編

アイバ・スイメイ

決意の前 【第30話より】

決意けついまえ


雨上がりの空

黒雲くろくもに差す日光

私のこれまでに指立てるように

山が照らし出される


の葉散りゆく かなかな鳴った

私の心もかなかな揺れた

正しい事ってなんだろう

冷たい北風が答え知ってるのかな


夢の入口は かたき門が閉ざして

船の乗り口は 手も届かない


さらっと ふわっと にじむ涙

生きたい道に気付く鍵

私の時間は限られている

惑うひまなど手にしていない


蝶が飛んでゆく ひらひら舞った

私の声もひらひら踊った

浮かれるくらいに軽やかに

世界を渡る力をここに


泣きたい程に悔いる過去を

抱えながら 今も生きる


沢山の花びら きらきら落ちた

私の願いもきらきら消えた

できる事なんて数少ない

選ぶ勇気と 捨てる覚悟を


新芽が萌ゆる はたはた伸びた

私の歩みもはたはた進んだ

止まり悩める場所は無い

望まぬ結果の宝を嫌っては駄目


陽炎かげろういのち 恐れずに

先を見る私 答えは手の中

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