ゴミ回(前タイトル 曲がバズるのって、夢あるよね!)

大阪府内Vtuber事務所くりばいたる社内にて……。


「なんか、一曲バズって有名になりたい……!」


 光がいきなり、そんなことを言った。その言葉はこの場にいる虹とアカナが聞いた。


「そんな夢物語……。そんなのそうそうないわ」

「夢見んのは止めて、早く新作動画の編集の手を動かしてーな」

「うう……。この子たち、現実見すぎ……」


 光は渋々作業に戻った。

 しかし、その話題を虹が広げた。


「でも、まぁ夢はあるよね……」

「まぁ、確かに」


 それに関しては、厳格に行きたいアカナも肯定さず負えない。やっぱり、何か曲が何千万回再生もされて、一気に知名度を上げる。そんなことが起きでもしたら、一気にVtuber生、イージーモードだ。


「最近だと、しぐれういとかね」

「ああ、ういママね」


 光はスマホを取り出し、Youtubeを開いて、『粛聖!ロリ神レクイエム』を流した。


「やっぱり、こうゆう、電波ソングは流行るものなのだろうか……」


 その曲を聴くなり、アカナは何か真剣に考え始めた。


「どうなんだろうねー。でも、あれ……。何だっけ、あれ『こんにちワン!ヒーロー』?っていうゲームの広告で流れたやつ」

「あ、あれ?!あれしょちゅう流れたよねー。何気に飛ばさずに見てたわ」


 面白い広告が流れて、最後まで見てしまうのは結構あるあるだなー。とアカナは心の中で思った。


*****


「やっぱり、バズるためにはShortsやTikTokが必要不可欠なんよ!」


 光が珍しくまともなことを言った。


「まぁ、それでバズった例を言えば、さっきのロリ神もそうだし、あと『シル・ヴ・プレジデント』とか」

「シルプレ?!久しぶりに聞いたなー。その名前!」


 光はシルプレの名前を聞いて妙にテンションが上がっていた。


「光、シルプレについて何かあったの?」

「いや、狂うように聴いたからね~。思い入れはそりゃ、あるよ」

「てか、なんで、折角、OMAKE版一話なのに、こんな面白みのない話……。こんなんじゃ、キャッチコピーにも合ってないよ」


 虹が痛いところをついてきた。


「まぁ、結局、本編と同じくらいの文章量になってるしね……」


 アカナが追加攻撃を仕掛けてくる。


「はい!もうこの話、終わり!なんか、変な雰囲気なってるし……」

「起承転結のくそもないゴミ回だな、一話から……」

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