その2 『パンダララ』


 『パンダララ』を迎え撃ったのは、ぼく、『カイボースリー』である。


 『パンダララ』は、地球のぱんださんに見た目はよく似ていた。


 性格も似ているようだった。


 あちこち、はしりまわり、こちらをじらしながら、怪しい光線を身体中から発射する。


 それにあたると、『パンダララ』のファンになってしまい、地球人類は、侵略を防げなくなる。


 ぼくは、支給された『アーカイボースーツ』のおかげで、影響を受けなかった。


 じれったいので、とにかく捕まえては投げ飛ばすが、さっぱり効果がないのである。


 それどころか、逆に気に入られたか、やたら、足元にじゃれついてくる。


 光線は発射しっぱなしである。


 光だから、光速で進み、かなり影響する範囲は広い。


 このままでは、首都圏はあっという間に制圧されてしまう。


 しかし、ぼくは気がついた。


 『パンダララ』は、喧嘩はしないのである。


 そこで、トラックを呼び、そのまま、下野動物園に運んだ。



 どうするかは、目下、検討中である。


     🐼

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る