10/28

夢見がちな過去、枯れ木の追想。棺に入れたる春のおり

幽遠の祈り火 心臓は夜

反円には程遠い




かじかむ両の手、鋼の粉雪こゆき。枝垂桜の叫ぶ声。

下弦のみぎり、春の蝶。

婀娜あだな女の背にはいかずち。千両役者にゃ血の黄金こがね。今宵この時春の宵。三年百年みとせももとせ待ち侘びたるは、




お前、お前と呼ぶ声がした。聞き覚えのない、なんとも婀娜っぽい女の声だった。




かいは花札 鋼の桜

しらに輝く花筏

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る