第26話

 彼女と別れた。

 そして、思ったのは、いきものがかり『YELL』とかTUBE『きっとどこかで』と同じだと思います。

 今の若い人の歌詞は、分からないが、僕は、『YELL』とか『きっとどこかで』と同じだと思います。

 …

 なくして初めて気が付く、かけがえのない人、が、『きっとどこかで』の歌詞だったと思います。ドラマでは、明石家さんまさんと広末涼子さんが、出ていた。放映されていた時期は、1998年7月~9月だったと思います。

 彼女は、頑張っていたと思います。

 それは、50歳前後になって気が付いた僕だった。

 それで、気が付いたことがあります。

 10代、20代の僕は、何にも分かっていなかったと思います。

 …

 別れた彼女は、思っていたのに、僕は、何にもできなかった。そうだと思います。僕は、何をしていたのか、と思います。

 ただ、と思います。

 ある先生は、研究室に来ていた学生に、一生懸命、教えて、卒業論文を、「不可」にした。それで、その学生は、拒食症になった。そして、学生は、大学をやめた。そして、先生は、スーパーとか外でその元学生を観ても、何も言えなかったようです。

 …

 僕も、若くなくなり、先生と同じになってきたと思います。

 僕は、罪な男だと思っています。

 その一方で、僕は、フラフラしている自分は、何だろうと思います。

 …

『YELL』は、「また違う形で会える」が、歌詞の趣旨だったと思います。その彼女が、違う形で頑張って欲しいと思います。

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