第4話 昨夜はお楽しみでしたね? 3
「でもさ、お前どうすんの?」
「…とりあえず断っといたけど?」
「マジで? ぶっちゃけ笑顔好みだったんだろ? 棚から牡丹餅じゃねーの? 付き合っちゃえばよくね?」
ゲーム内での作業がひと段落して、ゲームを打ち切って伸びをしていたら、一樹がそう言った。銀治は呆れながら、ゲーム機の電源をセーブして切り、机の上にゲームを置いた。そうしながら、床にだらしなく寝転がりながら声を出す。
「…顔は確かに好みだけど、お前も知ってんだろ? 俺が好きな人いるの」
「…でも、お前の好きな子。完璧超人みたいな彼氏持ちじゃん。脈ねーぞ?」
「わかってるけど、他に好きな人いるのに付き合うのとか、相手に失礼だろ?」
「…お前、本当に今時のヤツでは珍しいよな。打算でキープでもよかったんだし…」
「…別にお前のこと嫌いじゃないけど、そういう感覚が俺には理解不能だわ」
マッジメダネー。一樹もそう言ってゲーム機を床に放り出し寝ころんだ。
銀治は寝ころんだまま目を閉じた。そして、深夜の告白の顛末を考えた。意識は、時間にしてまだ数時間しか前でない過去に飛んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます