氷と共に鳴らす夕暮れ.

 風鈴が鳴る

 ひっそりと佇んでいる緑葉の茂る家に

 僕はやって来た

 小川の流れ

 夏は逝く

 火達磨の宴はあの日の調べ

 都市は移り

 現代

 器に晶氷が

 焼き焦がす無慈悲な一等星の下

 僕は器を繊細に揺らし

 あの時の風鈴の風声を生み

 天使の魂を吹き込む

 徒に夏季

 永い時は終わりを迎え

 故に夏至

 朽ちて行く身体を癒し

 時が落ち 回廊の街へ

 いざ征こう

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