第37話 杉本城の戦い⑨

俺は元々、他の庇番メンバーに「伊達と春日を狙え」と指示を出していた。


僕の予想では、2人とも討てる確率は3割前後と踏んでいたが、その3割が見事に当たった。


これで奥州軍には、将と言える将はいなくなった。一人を除いて。


新田の3男がまだ生き残っているが、そいつは今回の戦場には参加していない。


ただこれで奥州の兵たちは戦意を喪失したに違いない。


「奥州軍よ、投降せよ!投降したら命は助ける。」


と声を掛けると、1割を除いてほぼ全ての兵が投降した。


残り1割は死に物狂いで俺の方に突進してきた。近衛兵がかなり多い。


それでもこっちの兵の方が多いのでまとめて一網打尽にした。


これで、誰一人こちらの将を失うことなく、杉本城の戦いは終わった。

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