第6話
「お兄ちゃん、大丈夫??」
「冬ちゃん?」
冬ちゃんが傷ついた俺を慰めるように、背中を優しく撫でてくれる。
「お兄ちゃん、聞いたよ・・・痴漢の事件にあったんだって」
冬ちゃん、冬ちゃんは信じてくれるのか俺が巻き込まれ方だと
「そうなんだよ!!俺は冤罪なんだ、なのに誰も信じてくれなくて」
冬ちゃんに情けなく、縋るように服を掴む
「お兄ちゃん聞いて欲しいんだけど」
「・・・?」
なんだろう、冬ちゃんがまた見たことないような笑みで笑って居る気がする。
「実は私、お兄ちゃんのこと別に大切に思ってないんだ」
「・・・っ」
どう言うことだ??
「私、お姉ちゃんのこと大好きで、お兄ちゃんは快適な暮らしをしているのに、お姉ちゃんを独占していて、憎かったんだよね。いつも嫉妬してたし」
そ、そんなことを思ってたなんて、
確かに妹が姉を独占されて、羨ましかったり、嫉妬するのは仕方ない。でも憎いなんて、
それにこの冬のニヤつくような顔は、
「だから、さぁ、私は今回の事件でこう思ったんだ。ざまぁって」
「・・・っ」
そして、冬は笑顔を向けて、
「お姉ちゃんも言ってたけど、これからは私達に関わらないでね。じゃあね。ゴミクズ」
俺の心は折れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます