第3話 悠生のLetter
手紙を送ったのは俺からだけど。どうしたんだ? 急に……。何かあったのか?
翔琉。お前が急に俺を避けだした、高校の卒業式。あれから3度目の春だ。
出会った時は確かにお前は傲慢だと思った。友達だった奴と喋るなとか、一方的な要求ばかりしてきて。でも……。翔琉と2人でいることが多くなって、だんだんとお前についてわかってきたんだ。ああ、こいつはただ、不器用なやつなんだなって。実は優しいやつで、正義感もあって、勉強も運動もそこそこ出来て……。俺、お前と親友になれて本当に良かったと思ってる。翔琉とくだらない話をして、お前と目が合うだけで、お前の姿を見つけただけで、自然と笑顔になれるほど嬉しい。お前の手紙にも書いてたけど。ただ、友達の作り方だけわからなかったんだよな? いつもお前の周りには人がいたけど、お前から話しかけたりしたのは俺が初めてだったんだよな?
俺は、お前と親友になれて嬉しいよ。
でも、だからこそやっぱり俺を避けることだけは許せないかな。
by 悠生
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