一話
「桜の姫君」、そう呼ばれるお姫様がこの国にはいる。
「チェリ-?何を読んでいるんだい?」
『この国の歴史書ですわ、お父様。この間、図書館で見つけましたの。』
「チェリーは勉強が好きかい?」
『もちろん!知らないことを知れるのは面白いですから!』
そういうと、お父様は嬉しそうに目を細めて、私の頭を撫でてくれました。
私、チェリアンナ・ブロッサム(家族はチェリーと呼んでいる)は、ブロッサム王国の第二王女としてこの世に生を受けました。上にお兄様が二人、お姉様が一人の四兄弟の末子ですので、大層甘やかされて育てられています。でも、私の大好きなことは、勉強!日々、お兄様やお姉様、家庭教師の先生などに色々なことを教わっています。一国の王女としてたくさんの知識を得なければなりませんからね!
小さな頃は無邪気に勉強していたな、そんなことを思いながら図書館の扉を開く。
ブロッサム王国の貴族の子供たちが通う、王立ブロッサム学園。16才になった私はそこに通い始めた。
小さな頃から勉強をして来たおかげで入学当初から、常に成績は一番で運動も良くできた。加えて、桜の姫君と呼ばれるこの容姿のおかげで常に周りに人が絶えない。それにちょっぴり疲れてしまって、学園の一番奥にある図書館に避難している今日この頃。
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