第49話 帰郷
夏休みに入り、俺は家に帰ったのだが…
「アラン、疲れただろう。もう少し家にいたほうが」
「大丈夫だから心配しなくいいよ」
「あなた、私たちのアランだから大丈夫ですよ」
父さんの心配を振り払い、俺は冒険者ギルドへ向かう
「やっぱりいた。師匠!」
俺の声を聞いてフォルティスは手を振って、こっちに来いと伝える
「アラン君久しぶりだね、王都は学園では楽しくやっていけてるかい?」
「うん。実は師匠に見てほしいものがあって」
アランはマーリンの魔導書と左手にある黄金の指輪を見せた
「この魔導書、禁書庫に封印指定されてもおかしくない代物だ。こっちの指は…古代文字で“我が第三の指輪を託す”。この指輪どこで手に入れた」
「空から降ってきた」
「空から⁉いや…だけど、その可能性が」
師匠はぶつぶつと何か言っているが、よく聞こえない
「師匠は魔導書をどうするべきだと思う?」
「どうすることもできない、これはアラン君に返すよ魔力的に持っていても意味がない。それと、アラン君これは絶対誰にも見せちゃいけないよ」
この魔導書を少し読んだけど、多次元結界の魔法が記載されていた。魔術ではなく魔法の多次元結界を一体誰が何のためにアラン君に渡したのか
「アラン君は魔導書をどうやって手に入れたの教えてくれないか?」
「知らん野郎が勝手に俺のカバンに入れた。たしか…マーリンとかいう名前だったはず」
「マーリン⁉」
フォルティスは驚きのあまり大声を出してしまった。マーリンとはキャメロットの王アーサーに仕える大魔導士である。魔法使いであれ魔術師であれ彼の名を知らぬものはこの世にはいないと謳われる
「マーリンになんて言われた」
「ほとんど憶えてないけど…たしか、えっと、あ!そうだ!俺にキャメロットへの留学を提案してきたんだ」
「他には」
「他になんか言われたっけ、憶えてないや」
「アラン君はいつまでここにいる予定なのか教えてくれないかな」
「二週間ぐらい?」
夏休み二か月あるからギリギリ王都に着くと思うけど
「分かった。アラン君にはこれから二週間この魔導書に載っている魔法と魔術が使えるようになってもらう。地獄みたいにキツイけど損はさせないよ」
「いいよ。手始めに何からやる?」
「まずは虚数魔法からだ」
「は⁉」
虚数魔法とは本来存在していないものを存在させる虚有魔法言ってしまえば架空の実現化させる魔法と本来存在しているものを存在させない虚無魔法つまり有を無に帰す魔法のことである
「いやいやいや、なんかの冗談でしょ」
「本気だけど、なにか」
「『なにか』じゃねぇ!虚数魔法の使い手はまだ世界に120人しかいない取得難易度が最高レベルのまほうだろ、さすがに」
「アラン君が121人目になるんだよ」
あ、俺死んだわ。これ
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