第48話 変わったこと

 神玉をとりこんでから変わったことがある

 ①神力が上がった

 ②魔力がめっちゃ増えた

 ③多分寿命が延びたはず

 ④なぜか古代文字が読めるようになった

 この四つの変わったことだが、③はなんともいえない、④に関してはマジで謎で①と②は実感がある。③が何ともいえないは俺がアレスのことを信用してないのと実感がないからだ

 もう時間か、早く登校しないと



「アランさん今度の陽の日(日曜日)一緒に劇を見に行きませんか?」


 昼食をとっているとアリスが珍しく俺にそんな話をしてきた


「いいけど…どうしたんだ?アリスさん最近テストが近いから勉強してなかったか?」


「もちろんしています。たまには息抜きもしないと気がめいってしまいそうで」


「それもそっか、なんの劇を観に行く予定なんだ?」


「シェイク作の冬の夜の夢ですよ。面白い喜劇だって有名です」


「冬?…夏じゃなくてか?」


「冬ですが、それがどうかなされましたか?」


「なんでもない、人気な劇となると人が多いだろうしどこから見る。出来れば近くで見たいけどチケットも高いだろうしな」


 劇は基本的には歌劇場で行われており、王都にはロルカ劇場で劇が始まる一週間前にチケットを売り出しているが、大半は貴族が買い占めてしまうため平民が入場できることはそうそうない


「確かに安くはありませんでしたが、以前から見たいと思っていたので」


「チケットはもう買ったのか?」


「ええ、三枚買いました。最前列のが買えなかったのが残念ですが」


 三枚ということは俺とアリスさんと…まさか姉を連れ来る気か


―陽の日―


「アランさん。お待たさせてすみません」


「大丈夫、今来たところだから、そちらの方はアリスさんの専属メイドの…」


「メアリーといいます。どうぞおみしりおきを」


「私のメアリーは強いので、拳の戦いならだれにも負けませんよ」


 〇


「アリスさん。これ座る順番おかしくない」


「どこもおかしくないと思うのですが」


 俺は今ロルカ劇場内で席に座っているのだが、左から順にメアリー、俺、アリスという順番である


「普通は主君の隣に従者が座るものだと思うんだけど、どうして俺の隣に座って」


「アリスお嬢様、そういうことなので私とアラン様の席を入れ替えても」


「ダメですよメアリーそれは絶対に許しません。そうですね…アランさんと私の席を入れ替えましょう。よろしいでしょうかアランさん」


「全然いいけどだったら最初からそうした方が」


「アランさんの言う通りですね。次からは気を付けます」


 アリスお嬢様わざとなのでしょうが、いったい何のために


 オペラカーテンが上がり劇が始まる


 

 俺としての感想は『どういったらよいのか分からない』だ。俺自身その劇を観たことがなく、登場人物やあらすじを少し知っているだけなので何とも言えなかった。俺の記憶が正しきれば恋の物語のはず…


「アラン様どうかなさいましたか?」


「ただ考え事をしていただけです」


 アランはメアリーに返答する。メアリーは終始無言で真顔だから何を考えてるのか見当もつかない


「そういえばメアリーさん。なんであの時俺に名前を教えてくれなかったんだ?」


「あの時と申されますと?」


「ほら、冒険者との顔合わせって言うのかな、ギルドで」


「それは聞かれなかったからですね、私は基本的に自分からそういったことはしないようにしているんです」


「は、はぁ…」


 それから劇を観た後は買い物に付き合わされ、疲れて死にそう。メアリーさんに関しては目が死んだ魚みたいになっている



「今日はアランさんとお出かけができて楽しかったです。次も機会がありましたら

また一緒に遊びたいです。それでは、また明日お会いできるのを楽しみにしております」


「今日はアリスお嬢様の我儘にお付き合いいただきありがとうございました」


「いえいえ、こちらこそありがとうございます」


 めっちゃ他人行儀な別れの言葉を交わし、アリスはメアリーと屋敷へ帰る背中を見送り、アランも寮へ帰るのだった

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