枯れない愛
とある土曜日の午前中、バイト前に菊田さんの家に遊びに行った。玄関にはミニサイズのサボテンが置かれ、リビングには昨日買いに来た秋桜が小さな花瓶に挿されている。
「菊田さんはお花が好きなんですね」
と言って私が微笑むと、菊田さんも頬を緩ます。
それから一時間ぐらい私は菊田さん宅を楽しんだ。お洒落なレモネードとクッキーをご馳走になり、お店ではできない会話もできて、私は幸せ者だと思えた。
「今日はありがとうございました」
「こちらこそ。青田さんに家を紹介できてよかったです」
「あの、また遊びにきてもいいですか?」
「もちろん。でも、次はアルバイトの青田さんではなく、私の彼女の青田さんとして遊びに来てくれませんか?」
「えっ、私が菊田さんの彼女、ですか!?」
「はい。私は貴方に誓えますよ。サボテンのように枯れない愛を、ね」
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