132. 2025年の注目作(11)【プログレ】NAD SYLVAN/MAGIC PIE/HORA PRIMA

 紹介のタイミングを窺っていたストックを放出。今年前半は本当に良作揃いでございました(実はまだストックあります)。



◆NAD SYLVAN『Monumentata』(2025)


https://open.spotify.com/intl-ja/album/5NwQvT5xFKuO1egDREuKvZ?si=wTH9Py19RiSK7kbT3kS4-A


 Steve Hackettとのコラボでもおなじみのスウェーデン人シンガーソングライター/マルチ・インストゥルメンタリスト、ソロとしては4年ぶりのアルバムはパーソナルな内容のコンセプト作。ボーナス含む全9曲の作風は実に多彩です。



☆「Monumentata」

https://www.youtube.com/watch?v=m47aIQHvl3s


 本編の締め括りとなる表題曲は亡父を偲ぶ感動的なバラード。Tony Levin(Ba.)の職人的なプレイが支えるアレンジからは、後期GENESISのフィーリングにも似た深い趣きを感じさせます。


 ほかにもPeter Gabriel直系サウンドの「That's Not Me」や、怪しげなリズムが魅力の「I'm Stepping Out」などもおすすめです。




◆MAGIC PIE『Maestro』(2025)


https://open.spotify.com/intl-ja/album/6XuudAzQcjoSjdMRH8quYq?si=Yc1zVTQ6SoiVnbgX8ZUxNw


 ノルウェー産シンフォ6thフル。バンド名が想起させるTHE FLOWER KINGSよりも、どちらかといえばTRANSATLANTIC型の快活なサウンドです。ハードロック調のギターとキーボードの掛け合いや、コーラスワークも個性を放ちます。



☆「Someone Else's Wannabe」

https://www.youtube.com/watch?v=aLF5BMCgJm8


 のっけからNeal Morse風のメロディック&テクニカルなフレーズが炸裂。緩急自在な構成の中には、ギターとキーボードのスリリングなパッセージなども盛り沢山で、隅から隅まで楽しめます。




◆HORA PRIMA『Hora Prima』(2025)


https://open.spotify.com/intl-ja/album/2kU0c3A0uM3CkzVGX7W0UW?si=IS0Q4YQsSkKwtp03Z6ATXg


 イタリア産ヘヴィロック、2ndフル。同国のNEW TROLLSやPFMの影響下にあるのは明らかですが、見せ方やテクニックは現代的。フュージョン/クロスオーバー的なアレンジも取り入れた掴み所のなさはかえって興味をそそります。



☆「Le Roi Soleil」

https://www.youtube.com/watch?v=W3W6R4dtWdQ


 やけにデジャヴ感があると思いきや、NEW TROLLSのカヴァーでした! なボーナストラック。元々のレパートリーらしく、動画は過去のライブ映像です。次から次へと新しいパートを展開していくGENTLE GIANT風の鮮やかな構成に痺れます。

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