湿っぽさのない爽快感が伝統のアメリカ産プログレ。今回は四半世紀にわたって活動を続けるシンフォニックロック・バンド、IZZの最新作をご紹介します。

◆IZZ『Collapse The Wave』(2024)

https://open.spotify.com/intl-ja/album/3XZQtIZvb4v03VKL31KZKR?si=hktyCnGNRp-EuQb_Wo5j7Q

5年ぶりの10thアルバム。男女ヴォーカルを全面に置いたYES/GENESIS直系のサウンドは、仄（ほの）かな狂気をも内包。過度にレトロスペクティヴではなく、モダンで親しみやすく、かつ自然体な音像を目指しているのが特徴です。

◇「We Are the 3rd」

https://www.youtube.com/watch?v=fqCffmJPF0A

オープニング曲はYES風味溢（あふ）れるドライブ感抜群のナンバー。さり気なく主張するベースが楽曲を見事に牽引（けんいん）しています。メリハリの付いた展開は緊張と弛緩の配分も効果的です。

☆「There's Hope!」

https://www.youtube.com/watch?v=Ms1-a782xDE

アルバム後半を盛り上げるのは、バンドの旨味が凝縮された良曲。KING CRIMSONとYESをごちゃ混ぜにしたうえ、目一杯ポップに仕上げたかのような、思い切りの良さが伝わってきます。

◇「Soak Up The Sunlight」

https://www.youtube.com/watch?v=Fe3q71WRMQY

ファンクやラテンのテイストを取り入れたリズムは、変拍子にもかかわらず踊り出せそうなほどにノリノリです。コーラス部ではバンドの売りであるヴォーカルハーモニーも鮮やかに映えます。

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