第7話 また何かゲットしてすごい事になってる件。
~彩音視点~~
美咲との楽しい時間も早々に切り上げて足早に家路に着く彩音だったが、
放置狩りから戻ってもいつも無傷なロックスを見てるので今回はも大丈夫と自分に言い聞かせてはいるが、自然とその足は速くなっていた。
玄関を開けるとただいまの掛け声とともに
自分の部屋のある2階へと一目散に駆け上がる。
そしてPCの画面を見て安堵する。
(ほらロッくん無事じゃない・・・まったく美咲が脅かすから。)
そして画面のログを見て彩音はびっくりするやらうれしいやら、何やらわけのわからない声を出した。
「うおおおおおおぉぃ」
そうログには・・・
レアアイテム:「バイオレットクリスタル」を入手しました。
ネームドモンスター:「血まみれジャック」を討伐しました。
経験値:*********
ドロップ収集:・・・・
(これまた絶対やばいやつでしょ・・・また見たことない色のログが残ってる・・・)
Lvも50になってるし!
彩音はうれしいやら、怖いやらなにやら複雑な気持ちになっていた。
(せっかくロッくんと出会えたのに、いきなりバンされたりしないよね?・・・)
そっちかい・・その心配はない。
なぜならロックスのもととなるスーパーAIのコアを作ったのは、このフェアリーの開発責任者の後藤専務だった。
そうロックスは自世代AIの試験的要素で作成されたコアがこの世界にたった一つ内臓されたキャラだった。自我をもつキャラクターを育てるとどうなっていくんだろ。それは開発者にも未知の領域で、極秘の限られた人しか知りえぬ実験でもあった。
とにかく彩音は一旦キャラを町に戻してまた新しいアイテムの情報を探ることにした。町に戻ると足早に市場へ出向き入手したアイテムを検索する。
「バイオレットクリスタル」検索っと。
検索結果:バイオレットクリスタル 1個 7000万G
(やややや、やっぱりかぁああああ)
バイオレットクリスタルの効果:アクセサリーにはめ込める。
スロウ無効 技術+100 攻撃速度:20%UP 回避率:20%UP
(効果もすごい・・・これは装備するべきだよね。)
金剛の腕輪のスロットがもう1個空いてたので、そこにはめ込むことにした。
(ぉおおお素早さとか攻撃速度が、めっちゃ上がってる!ロッくんがさらに強くなったぽい!)
やはり自分のキャラが強くなることは嬉しい。
彩音はスキップでロックスを街中一周させたい気分だった。
絶対にロックスはやらないだろうが・・・
そうこうしていると親友の美咲のキャラからメッセージが飛んできた。
『彩音いるの~?いたら返事ちょうだいね~』
(わわわ、メッセージってどうやって返すんだ・・・)
インターフェイスの小窓をあちこちいじってたら、ようやくメッセージを返せる小窓を見つけた。
『美咲のキャラよね?いるよ~』
『あ、いたいた、今からどっか狩いかない?』
『いいけど、あたしPTプレイしたことないよ?』
『わかってるそこは、私がフォローするから。練習だと思って。』
『わかった、んじゃいくー』
初めてのPTプレイをすることになり彩音は胸躍る気分だった。
(ポーションとか買っておいたがいいのかな・・・あ、でもイベントリにいっぱいあるな。)
彩音は鼻歌交じりに待ち合わせの噴水広場へと向かった。
ルンルン気分で噴水の所に行くと美咲のキャラ「LuLu」を見つけた。
『キタキタ、ここだよー彩音』
『お待たせー』
『とりあえずPT飛ばすからOK押してね』
『わかったー』
そうするとインターフェイス上に『「LuLu」さんから招待が来ました。受けますか?』と出てきたのでOKを押す。
「PT入ったねー。んじゃPTチャットでやっていこう。わかる?」
「えっと。こうかな?」
「できてるよーそれでいいけど呼び名はどうする?」
「普通はどうやってるの?」
「まず本名でのやり取りは普通はしないね。うちらは顔見知りだからだけど。」
「んじゃーロックスで!」
「OK、んじゃ私はLuLuと呼んでねー」
その後このまま二人で行くかPTを募って他にも人を入れていくのかってことになったけど、さすがにPTプレイの経験の無いのに知らない人に迷惑かけそうで、二人で行きたいと彩音が言うのでそうすることにした。
次にどこに行こうかという事になったが、ドラストダンジョンの低層から順に行けるとこまで行ってみようという事になった。
かくして彩音の初めてのPTプレイは期待に胸躍りながら始まろうとしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます