薬を決めりゃあ強くなる!

@woto

第1話

初めまして南出遥です。

僕は今、女装をして街中を歩いています。

なぜこうなったかって?僕が聞きたいです。

クソ姉貴とゲームして負けたから女装して買い物して来いって言われたんですよね。

うん、原因姉貴だわ。

まあ、ぱっと見ではわからないだろうけど。

親の美形な遺伝子受け継いでてよかった~。


さてさて、まずは何を…


「そこのお人」


誰?

見るとおじさんだった。

やべえよ。犯罪者の香りがプンプンするぜぇ!

これはスルー推奨ですわ。


「……」


「あの…」


「……」


「おい…」


「……」


「そこの女装おんn…(ガバッ)」


待て待て待て!なんで俺が女装していることが分かった!?

自惚れだけど結構美人な顔立ちしてるぜ僕。

とりあえず尊厳を破壊されないためにおっさんの口をふさいだ。

セーフ!


「女装ということがばらされたくないんだったらせいぜい俺の話を聞くんだな!(ニチャァ)」


チー牛みたいな気持ち悪い笑みを浮かべるおっさん。

無理です。僕は女を抱きたいんです!


「ひぇ…なんですか…?」


「お薬ヤって」


Oh…そっちタイプのヤバい人でございましたか。

もしかしなくてもやくぶーつですよね?

何?コ〇イン?


「いやそういうのはちょっと」


俺もお薬飲んで寝ようはしたくないですしお寿司。


「大丈夫大丈夫。安全な奴だからほら一発やろうぜ!」


「いやほんと無理なんで…」


「みなさーん!ここにじょs…(ガバッ)」


「わかりました!打ちますよ!」


尊厳の保持が勝ってしまった。

みんなは絶対にやめようね!お兄さんとの約束だぞ☆


「てなわけでこれだ!」


某青狸に出てくるような効果音を口で再現しながら人気のない場所で注射器を取り出すおじさん。

やべぇおっさん確定です。


「ほらほら打って打って!」


子供のようにキラキラした目でこちらを見てくるおっさん。

その割にはかわいげの一切ないことをさせてるんですけどね。

えーい!どうにでもなれ!

俺は注射器を左腕に刺した。


※お薬はやめようね!


お?おおお?

若干視界がゆがみそれとともに幸福感が体中をめぐる。

これがッ!薬物!


「ふむ、成功だな」


おじさんがそうつぶやく。

成功って何が?

そう思い僕の体を見ると…

立派な女の子になっていた。


俺の名前は南出遥!

実の姉でうっとおしい南出楓の罰ゲームにより女装させられた俺は親重直治さんと会合する。

おじさんに脅され、薬を打った俺は…

体が女になっていた!


某探偵アニメのように紹介したけどこれってもしかしなくてもTSでございますね本当にありがとうございました。


「なんすかこれ?」


「これは戦闘者を人工的に作り出す薬さ!」


戦闘者とは異能を持った人間のことである。

だいたい10人に1人生まれてくるらしい。

その薬が本当ならかなり革命的であることには間違いないだろう。


「で、僕を実験台にしたと?」


「そうゆうことだね!いいモルモットだったよ」


少しはそういうの隠す努力をするべきだと思うの。


「で、僕はこれからどうすれば?」


「実はこの薬作るのがめちゃくちゃに難しくてね!だから君で検証したいんだ!」


「もうちょっとぼかす努力をしたら?」


「めんどいから無理!んで、君はこのサポート用薬を打てば力を得られるってわけさ!」


「つまりそれを使って戦ってほしいと?」


「じゃっ!頼んだぜ!アデュー!」


逃げ足はっや。

そしてその場に残されたのは僕と戦うためのサポート薬と注射器とそれを仕込むための長袖の衣服だけになってしまった。

\(^o^)/オワタ

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