そういえば幸村のイベントだった
俺は視界の片隅で
俺はそれを今さらながら思い出した。
ボウラーズシートに腰かける際、
今のところ
あの
幸村の
「幡野さん、上手だねえ。そんなにボウリングしないって言ってたけど」
「年に一回か二回」
「誰とするの?」
「友だち」
「男の子?」
「女子」
普通――
「
「ユキとはしない」
その話――先ほどしなかったか?
同じこと訊いて大丈夫か? 訊いたのは
「今度ボクとボウリングしない?」
「しない。ボウリング――それほど好きでもない」
「何ならやりたい?」
「家でゴロゴロしたい」
「じゃあボク、
何でいきなりそんなこと訊いたり言えたりできる? ドン引きだよ。
無意識だろうが
「ひとりでゴロゴロしたいの。来ないで」はっきり言うよな、やっぱり。
「2ゲーム終わったら出ましょう」
「何か面白い展開はないの?」
そういえばラブレターはいつ渡すのだ?
俺の知らないところでもう渡したのか?
とはいえ幸村はラブレターに書いた内容以上のことをすでに行動にうつしている。幡野の家に行っても良いかなんて簡単には訊けないことだ。
「男子が二人混じったくらいでは面白くならないのかしら」
「どうかな」伊沢が困惑の笑みを浮かべたぞ。
伊沢は幸村の思惑も知っているし、幸村のアプローチも全部見ているからな。
その上
伊沢にとっては
二年E組を
「あれ? あれって……」その時
げっ! そこにいるのは――。
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