送信攻撃!
どうにか
ほんとうにそれを渡すのか?
どうやって?
中身はクソだぞ。
そのクソさ加減がわからぬようではお前は報われることはないだろう。俺の知ったことではないが。
「完璧だ」
自画自賛する
≪おにいちゃん、どこ?≫
≪何かあったの? もしや浮気!?≫ 違うだろ!
<友だちといる>
≪誰? 女子?≫
<
仕方がないから俺は答えた。
≪いつからその道に入ったの?≫
「違うわ!」俺は口に出してしまった。
「どうかしたのかい?」幸村は俺の顔を覗き込む。
俺はすでにハンバーガーを食べ終えていて、残り少ないポテトを齧ったり、ほぼ氷だけになったコーラをズズズと啜っていたのだ。
「家から連絡があって……」
「おうちから?」
「帰りが遅いものだから……」
「心配するんだ。きみの家族。お母さんかな」
「妹だ」
言ってしまってから俺はしまったと思った。
「きみ、妹さんがいるのか。良いなあ。うちは弟だからな」どこが良いんだ。
「――妹さんの写真とかある?」俺のスマホを覗き込もうとする。
「ないよ」
俺は日葵の写真をスマホで撮ることはない。しかし日葵は自分の写真を撮っては鬼のように俺に送りつけてくる。俺が日葵のミンスタのただひとりのフォロワーであるかのように。
俺はスマホをしまった。
しかし何度も着信のバイブが鳴る。
「大丈夫かい? 返信しなくて」
「遅くなるのなら買い物してくれと言ってくるんだ。あれもこれもと。大変だよ」
何度もバイブが鳴る言い訳には良いだろう。
「家族の一員として役立っているんだね。ボクとは大違いだよ」
「そうなのか?」
「ボクが家に帰ってもまるで
「――なんでかはわからないけれどね」わからない限り改善は見込めないぞ。
「――にしても返信したらどうだい? 鳴りすぎだよ」確かにな。
俺は幸村に見られないように手もとでスマホ画面を見た。
幸村は先ほど作成したラブレターをもう一度見ている。
俺のスマホに「どこー?」のスタンプが山のように送られてきていた。そして何やら画像も。
何だろう?
画像を注視した。
ハンバーガーショップのテーブル席に座る俺と幸村。
俺はぎょっとした。間違いなく今の俺たち。
俺は周囲を見回した。
少し離れたテーブルに
こいつは確か……。
そいつがこちらを振り返り、スマホカメラを俺に向けた。
バシャ! バシャ! バシャ!
もちろん撮影音が聞こえるはずもないが、俺の脳がそれを感知した。
大きな黒いフレーム眼鏡をかけたそいつは同じクラスで新聞部の
少し間をおいて俺のスマホに
たった今
連携プレイかよ!
いつから
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