20240114 防災リュックとハンバーグ

 見直すたびに品数が増えていく防災リュック。

 その見直しは、休みの日にしか出来ない長時間労働になった。


 まずは下準備として、YouTube Musicの再生リストを見直す。

 推しの曲を中心に、お気に入りK-POPを組み込む。

 息子から買取したイヤホンを耳にセットして気合を入れた。


 あれもこれも、それも。そ、そんなにいる?

 でも、ないと困る。たぶん。

 非常時の必要性を考え始めるときりがない。

 リストアップしていたのに、訳が分からなくなって思考が停止。しばし、耳のK-POPに全身をゆだねる。

 どうにか、やっとの思いで、最後はやけくそで詰め込んだ。

 重量7キロ×大人3人分のリュック。

 それと、備蓄品の数々。

 まさかこんなに重たくなるなんて、というのが率直な感想。逃げてる最中に腰がやられそう。

 とりあえず、私の役目は終わった。

 後は各自必要なものをカスタマイズしてね、と夫と息子に告げる。

 息子はデカいリュックを横目で見ながら「貴重品だけ持って逃げればいいよね、とりあえずは」と、やんわり防災リュックを拒否。

 夫は、防災リュックに手を触れるだろうか。その前に視界に入れるだろうか、って感じ。

 みんな、自分の命は自分で守ってね


 日曜日だけど、ハンバーグが食べたくなったので作った。

 合いびき肉を解凍し始めてからパン粉がないことに気づき、食パンを使うことにした。

 ただ、市販のパン粉のように細かくするのが面倒だったので、ボールに卵と牛乳を適当に入れた液体の中に、8枚切の食パン一枚を四角いまま投入。

 あとは染み染みにして、ぐちゃぐちゃにして、ドロドロにした。

 そのお陰か、いつもより、ふっくらしっとりふんわりしたハンバーグが出来上がった。

 夕方、息子は友達からの急なお誘いで外食に出かけた。

 夫はおなかの調子が悪いから夕飯はいらないと言った。まあ、昼から飲酒してるんだから、なるべくしてなったんじゃないのとお説教が口から出そうになったけど、せっかく作ったハンバーグの方が大切なので、熱々のうちに食べることにした。

 美味し過ぎて幸せだった。

 満腹になったら、色々とどうでもよくなった。

 美味しいって正義。



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