暗明

蓬佑文

あなたは見えない。

あなたは探している

真っ暗い中、探している

頼るのは手だけ、辺りを探す

そこには何も無い

それを私は椅子に座りながら足を組み、優雅にお茶を飲みながら見ている

あなたはそれに気づかない

｢誰かいませんか？｣とあなたは叫ぶ。

あなたは気づかない、あなた以外そこに誰も居ないことを

私は見ている

あなたの姿を

あなたは知らない

閉じ込められていることを

日に日に弱々しくなってゆくとこを知り

いつも眺めている

毎日誰かを探して声を上げたり、手で辺りを探る。

そんなあなたが愛おしい。

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