夢から誘う死者の道

川詩夕

プロローグ

 夢を見た。

 それも、連日連夜同じ夢だ。

 長い一本道をただひたすらに歩く夢。

 歩き疲れた頃に、いつの間にか目の前に人影が立っている。

 眩しい光が逆光になっていて顔の表情は一切わからない。

 穏やかな雰囲気に包まれた人影から、最後は決まってこの言葉を掛けられる。


「君もおいでよ、いつでも待っているからね」


 何度この声を聞いただろうか。

 夢はここで途切れてしまい、気が付くと目が覚めている。

 あの人影は誰なのだろうか。

 君もおいでよとは、どういう意味なのだろうか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る