戦国ジパングを追われたサムライが大航海時代に殴り込み!
魔法使医
プロローグ 本能寺の変
1582年6月某日未明…京の本能寺は炎上
世にいう本能寺の変である
…わしはヒデカズ タキガワ
ヒノモトの中心部を支配するに至ったノブナガ様の重臣、カズマス タキガワの孫である
祖父は忍びの出だが鉄砲を特技としており、昔からノブナガ様によく仕え数多の戦で先陣や殿を務め、中でも友人であるヨシタカ クキの叔父貴と協力して鉄甲船を建造し瀬戸内海を牛耳るムラカミ水軍を撃破したのと自慢の鉄砲隊でタケダ騎馬軍団を壊滅させたのが有名な軍功である
その結果新たに与えられた領地の関東は上野厩橋城に赴任した祖父に従い、任地に到着したことの報告の使いとして祖父から京へ派遣された
京に着いた時には6月となっていたが、なにやら雰囲気がおかしい
一見特におかしなことはないのだが、これはいわゆる忍びの一族の持つ野性の勘といえようか
やけに兵士が少なすぎるのだ
普段京周辺を押さえているのはノブナガ様の重臣であるミツヒデ殿であるが、いくら周辺に敵がいないとはいえこれはなにかがおかしい
本能寺に泊まられているノブナガ様にご挨拶に伺い、上機嫌のノブナガ様からその日やっていた茶会に急遽お招き頂く歓待を受け役目は果たしたが、気になって京のタキガワ家の屋敷に一泊し、家の抱える草の者たちに京周辺の状況を警戒させることとした
その夜、事態は動いた
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