第6話 それぞれの思い
【山神あきらの視点】
あきらは家で必死に言い聞かせた。
(今日のは気晴らし。浮気じゃない。後輩に相談乗ってもらっただけ。俺が好きなのはナツミ。俺の彼女もナツミ。もう今日みたいなのは終わりにしよう。)
そう思ってナツミにラインを返した。
しかし、後輩のカノンとのカフェを思い出して「楽しかったな…」と呟いた。
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【松本ナツミの視点】
ナツミは帰り道、また元カレに遭遇した。もちろん無視したが元カレが腕を掴んできた。
「本当にごめん!俺マジで反省してる。だからさ、もっかい俺のとこ戻ってきてよ。もう絶対浮気なんてしないから」
「あのね、ラインでも言ったでしょ。私、彼氏いるの」
「じゃあその彼氏といて幸せ?俺のこと好きだった時より好きだって言える?」
そう聞かれて一瞬、ナツミは口を閉じた。しかし、すぐに元カレの手を振りほどき、その場を後にした。
「戻ってこいよー!」
元カレはナツミの背中に向かってそう叫んだ。
夜、ナツミは布団に入りながら(何で一瞬躊躇っちゃったんだろう、、)と考えた。
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【中村カノンの視点】
カノンはバイト先の先輩にあきらに告白したことを話していた。
「やっぱり言わない方が良かったですよね、、
混乱させちゃいますし。でも言いたくなっちゃって。悩んでるあきらさん見たら力になりたいって思っちゃったんです」
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【山神あきらの視点】
あきらの元にナツミからラインが届いた。
「ごめん!バレンタインデー、会う予定だったけど選考入っちゃって前日の2/13でもいい?」
バレンタインの日は別の人と会いたくなったのか?と少しの疑惑は持ちつつ、あきらは「いいよ」と返信した。
ナツミから「ありがとう!好き」と返信が返ってきた。
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