第21話
優視点
冬さんは確実に成長をしている。
見た目も性格も前よりだいぶ明るくなっている。
「お兄ちゃん、今度の練習メニューなんだけどさぁ」
「・・・うんうん」
何より驚いたのが冬さんの妹だ。
まさか、姉の変化に気付いた妹は冬さんの跡をつけて俺のことを知ったらしい。
お姉ちゃんが私のせいで頑張っているのは知ってるよ。
・・・そうか
正直、辞めさせるように頼まれたら、言われた通り冬さんをアイドルにすることを辞めようと思った。流石に小学生の姉への優しさを断る訳にはいかない。
お願い、私もその計画に協力させて欲しい
むしろ逆だった。
お姉ちゃん、普段は暗いし、友達は全然居ないし、基本捻くれてるし
おい、おいお姉ちゃん
でも今凄く楽しそうなの。よくお兄ちゃんと話したことを家で楽しうに話したくれるし、何よりアイドルの練習しているお姉ちゃんは楽しそうで凄く輝いているし
そうだったのか、
正直なんだか、嬉しい。強制だったけど、やっぱり冬さんには楽しんで欲しいと思ってメニューやお見舞いに来てくれたときの会話も気をつけていたつもりだった。
それに、お姉ちゃんすごく優しくて、私にもすごく優しいの!!だからお姉ちゃんが幸せになってくれたら私も嬉しい!!だからお願いします
妹さんが頭を下げる。
俺は初めからそのつもりだったし
分かった。せっかくなら一緒にお姉ちゃんのことを二人でアイドルにしよう
うん!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます