攻撃だけの脳筋幹部しかいない魔王軍は魔王様が事務仕事をしています!

皇帝ペンギン

第1話 魔王様は脳筋幹部に振り回される

「魔王様 この度新しく幹部となりましたシルビアと申します」


「うむ 我が魔王軍に弱者はいらぬ 

また無能な幹部なぞ死ぬことが

一番の成果となる 気をつけよ」


「はっ

それでは失礼します」


魔王の部屋の扉が閉まる。

魔王エドと呼ばれる魔族の王は

先代の魔王から力を引き継ぎ、

その戦略により、多くの優秀な将軍を

仲間にし、過去最大の勢力を作り上げ、

人類の脅威だった。

魔王は強く、支配下の魔物は

絶対な忠誠を誓っている。

そんな魔王は…


「はぁーー やだな…なんでこんなことしないといけないんだろ

こんな圧力かけるの嫌なのだけどな…

ていうかなんで人間と戦争してるんだろ

講和してー」


平和主義者だった

 



「なので我こんな軍隊作っちゃったのかなぁ」


魔王になってテンションが上がり、

少しハイになっていた。

気がついたら、人類を攻め、

魔王領過去最大領域を

支配してしまった。


「部下に強くて偉大な魔王を

演じるの大変なんだよな…

嫌だもう働きたく無い」


「そんな事おっしゃらずに

頑張って働いてください」


我の秘書がそう言う。

綺麗に光る金髪、色白な肌、

長い耳、エルフのアリエルだ。

彼女だけ我の本性を知っている。


「魔王って大変なんだよ

なる前は力だけで良いと思って

いたが、勇者と戦う以外に力って

必要無かったから、

書類を認可したり、作戦考えたりで

忙しいんだよ」


「そんなの部下に任せれば良いじゃ無いですか」

 

「あいつら、基本的に脳筋なんだよ!

さらに相当強くてそれだけで勝ってきたから、頭成長しないし、

我が人類に講和しようとか言ったら

最悪我が殺されかねないから、

我がやってるんだよ!」


「魔王って忙しいのですね」


「マジで辞めたい」


アリエルに慰めてもらっていると

扉が鳴る


コンコン


「魔王様会議の時間です。」


部下がそう言う。


「うむ すぐに行く」


「はっ」


部下が帰ってから言った。


「はー サボって良いかな?」

アリエルをチラリと見る。


「魔王様に魔族は、かかっています。

魔王様によって私達魔族や仲間の

生活が安定しているのです。」


アリエルが諭す様に言ってきた。


「わかったよ 行ってくる」


こんな事言われて行かないのは

なんかカッコ悪いので出ることにした。



「攻撃以外いらぬ

ただ進み、

敵がいたら殺せば良いのだ!」


「確かにその方が

効率よく攻められますね」


「戦いは力だけで決まる!」



「よしっ

それを新たな部隊に教え込もう!」


幹部が会議で白熱している。


もうやだ…この脳筋達…




「あーお前たち」


幹部達が静かになってこっちを見る。


「すぐに攻撃ばかりしていたら

こっちの損害が多くなってしまう。

だから作戦を立ててしっかりと

損害を減らしながら戦うのだ!」


「…どういうことだ?」


「分からん…」


「作戦って何?」


「うーん?」


えっこれでも分からないのか?

すると知的で頭のいいイケメンな

暗黒騎士が言った。


「俺もどういうことかよく分からんが

魔王様の考えだ きっと素晴らしい

ことなのだろう」


…前言撤回 

この暗黒騎士はただのバカだ


「確かに魔王様のお言葉だ。

つまり大丈夫ということだろう!」


「確かにそうだ!」


「よし魔王様の考えに

従って行動しよう!」


えっ? 待ってこの流れまさか…


これ我が作戦考える流れに

なってね?


「ということで魔王様

作戦?なる物をお願いします。」


…退職しようかな?

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