第9話 「感謝の日」・「3.9デイ」/『誰にでもならば、自分も該当者だよ』

彼は該当者に優先席を譲らない人に密かに腹を立てる。内気で声をかけられない彼は、そもそも乗車中に座らない。接客業の店員さんにも低姿勢で感謝を忘れない。

「誰にでも優しい人は誰にも優しくない」という暴論があるけど、私は彼に大事にしてもらっている。彼が一番大事にしていないのは自分自身だ。




◆3月9日は「感謝の日」・「3.9デイ」/2024年3月9日作

#140字小説 『誰にでもならば、自分も該当者だよ』

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