近似人種(アプレイス)

 自称:来訪神がルートの1つ、増殖の仮面から産み出された生命体。自称:来訪神を核にしており、自称:来訪神の素養を受け継ぐ、自称:来訪神の分身体とも言える存在であり、自称:来訪神が授けた任務を果たすため、活動に支障が大きく響かない範囲内で調整された生命体であり、活動圏内に生息する人種の外見を模している。

 授けられた任務は、太古に世界にばら撒いた仮面の回収である。

 階級に応じて、回収する仮面の種類が異なる。回収が困難とされるルートを実力が不相応な近似人種アプレイスに積極に狙わせていない。回収できる機会があるかもしれないから、狙うなとは言っていないが、貴重な働き手を減らしたくもないから、推してもいない。十分に見込みがある近似人種アプレイスのみに伝えている。ルートの回収を積極的に行うように。

 その使命を果たせるように調整されている。

 肉体に着目すれば、近似人種アプレイスは4つの特徴がある。

 1つ目は何でも食せ、無駄なくエネルギーに変換することができる。消化器官さえ通せば、人間が食わない・食えないものからでも補給できる。

 2つ目は丈夫であり、簡単には怪我をしない。許容値を超えた衝撃で傷ついたとしても、自己回復力の高さで生命活動に支障をきたさない。時間はかかるが、肉体が切り離されても、接合面を合わせれば、分断前の状態に戻せる。失ったものは戻せず、また新しく生み出すことを除けば、凡そのことには対応できる。

 3つ目は性欲がない。肉体の調子・反応を確認するため、刺激を受け取る器官が備わっているが、その信号にのめり込むことはない。絶頂に至らされても、自ら求めにはいかず、嵌らない。

 4つ目は子供を儲けない。性差はあっても、生殖機能は排除している。現地人と見間違いされないために形ばかり用意しているだけであり、子孫を誕生させることはない。

 技能で言えば、肉体制御・稼働領域の臨界点を意図的に解放できる精緻挙動オペレーションと遠方にいる相手との意思疎通を可能にする細胞回線リレーション、最低2つの鍵認証キーセンスを発動できる。

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