7,初級?ダンジョン攻略6




あの後逃げるようにしてあのフロアから下の階層へと降りた


戦闘機は何をやっても全く動かなかった…背負って運ぼうとしたけどポータルに入らなかった…


A,と、言うことは戦闘機は全部置いてきたんですか?


いや、念の為パーツと武装は取り外して空間袋に入れておいた


A,空間袋を何で持ってるんですか?!あれ結構ていうかかなり高いですよね?!


え?高いのあれ?!私結構ゲームの大会とかの賞金でかなり稼いでるから、値段見ずに最近買っちゃうんだよね…


A,あっそっすか…


あっそっす



まぁそんな事は隅に押し流して…今の状況を理解しておこう…


何この二又に分かれている道は?


A,分かれ道ですかね?


んなもん見りゃわかる



一方の道は白い光を放っていて、もう片方は黒いながらも神秘的な光を放っている…初級ダンジョンなのに演出凝ってるなぁ…


まぁでも進む道はこの部屋に入った瞬間から決めてるんだよね…


A,で?どっちにするんです?


折角だから俺は白の道を選ぶぜ!




✦✧✦




白の道を選んだら壁が白くなった洞窟に転移させられた…


兎が白くなって少し強くなっているように感じる…


もしかしてこっち正規じゃなかったぽい…?


A,もしかしなくてもそうでしょ…さっきまで兎が出てきていたのですから…


私は何も知らない…こっちが正規…こっちが正規…


A,何でそこまで正規にこだわるんですか?


鬱ゲーでトゥルーエンドを始めに引いてしまった感覚だと思ってくれたら良いと思う…


A,なんとなくわかりました…



もう思考を放棄して目の前の白い塊を殴りまくろう…!フルボッコだドン!




✦✧✦




えーと?ここ何層階なんだろう?よくわからないけどまたしてもボス部屋に到達したらしい…


A,ちょっと早くない?


ここはプロローグでしかないのだよA…


A,何言ってるのかちょっとわからない…



よし!さっきのボス部屋との違いは──景色、扉、空気、重力だね!


A,面倒くさくなってない?


景色はほとんど真っ暗で町並みはもちろん見えない。月はもう目前どころか足がついちゃってる…


A,あっ!無視したね!


扉は普通のボス部屋の扉ぐらい大きくなっている。そして真っ白


空気はもうない…息とめとこ…


重力も月と同じぐらいの重力になってるっぽいね



………ここラスボス戦が始まりそう…よく見たら廊下ないし


扉オーペンの前に写真撮ってTmutterへと投稿して


扉オーペーン


A,オーペーン


…なんかこれ扉がオーペーンって言ってるみたいになってない?




✦✧✦




扉を開くともう足場の制限のない月のフィールドに寝ていた真っ白い兎の目が開く…


ただ目が開いただけなのにまるで、兎が自分より圧倒的な存在に思えてくる


そして兎はのっそりとゆっくり体を起こすと、一瞬でさっきの位置にいたはずの兎が目の前に現れ蹴りを繰り出す…!


紙一重でその蹴りをかわそうとするがほんの少し避けるのが遅れてしまい蹴りが顔に掠りそうだったので、咄嗟に手でその蹴りを防ぐ



(─っ!まぁまぁ痛いね…)


A,おっ!初めて被弾しました?被弾しましたよね!


(何で嬉しそうなの…)



んー…でも思っていたよりかは…軽いね…まだ最初のクソ兎爆弾よりかはマシだね…


A,どんだけあの兎嫌いなんですか…



──ブォンッ!


おおっと喋っている隙はなさそうだね!とりあえず目の前の強敵に集中しなきゃ


A,何で嬉しそうなんですか…そのスタンスだといずれ死にますよ…


大丈夫!私危機管理能力は高いから!


A,それが一番欠如してません?



よーし兎が蹴っていてるぞ!めっちゃ速いけど速いだけで一直線だし、単純すぎる


A,また無視し──


はいはいシャットダウン…


私は一直線すぎる蹴りを最低限の動きで躱しながら、カウンターが入れられそうな時は拳で兎の小さな体に痣を作る


なんか興奮すr──なんでもないです…



少しの間それを繰り返していると兎が急に緩急を入れ始めた。

それでも一直線なところは変わらなかったのですぐに適応して、またそれを繰り返し始めた


最後の方には杵も使えるくらいに適応できたので初めてにしては上出来だろう


と、言うことで終始フルボッコにしまて…とても柔らかくなったウサギ肉(生)(モンスター)でございます…


A,チッ!苦戦してたら面白かったのに…


…それって私に傷ついてほしかったってこと?…歪んでるね〜!


A,歪んでねぇわ!!



そんな話をしているとポータルとドロップが出現してドロップを拾ってポータルから現世へと帰った…ていうかこいついつまで私の中にいるつもりなんだろう…


A,ずぅーーと一緒だよ…死ぬまでね…


よし!記憶の一部を消してもらおうかな!そしたらこいつも消えるだろ!


A,やめろぉぉ!!死にたくなぃ!!


転送が終わりダンジョンの前へと戻ってきて光に目が慣れてきた私が目にした光景は……お通夜ムードの警官達とダンジョンの前立ちさんだった




✦*✦



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