第11話 オークと対戦
まず王都の構図について説明するぞ。
「王都の門は東西南北に四箇所ある。そんで魔物が発生したのは東門らしい」
エリックが話始めるとリズが手を挙げる。
「なるほど~今私たちがいるのは東門のすぐ近くだし、魔物を後ろから奇襲……とかどう?」
その言葉にエリックが反応する。
「いい案なんだが、ただ後ろから奇襲しても数が多すぎて俺らがやられる可能性しかない。数を削ろうにもあまりにも多いしな、もっといい手は無いものか……」
するとレズリタが提案する。
「ねぇねぇ! 私達が二手に分かれて戦おうよ! ほら私とラゼルは魔法を使えるし。リズとエリックは剣を使えるでしょ?」
確かに二手に分かれた方がいいかもしれないと思い私も提案に乗る。
「じゃ二手に別れて私とラゼルが左翼、レズリタとエリックが右翼でいいかな?」
私達3人は問題無いのだがエリックは問題があるらしい。
「ちょっと待ってくれ!君たちだけで左翼は危険だ!」
エリックは心配してくれているみたいだった。
しかし悩んでいる暇はない。
「でも……しょうがないよな……」
私はエリックの気持ちを汲んで感謝する。
「ありがとうございます。心配してくれて」
私がそう言うとエリックは口を開く。
「俺は3人に命を救われた、だから俺も君たちに命を張るのは当然さ」
頼もしい言葉をもらい私もその言葉に応えるためにやる気が湧いてきた。
するとリズが口を開きみんなを鼓舞する。
「じゃあ二手に分かれて戦いましょう!」
私たちは頷きそれぞれの担当の場所に散っていったのだった。
まずは左翼に移動を開始した私とリズだが、少しずつ魔物が見え始める位置まで進んできている。
やはり数が多そうだ……。
と思っていると門付近には騎士団や冒険者が戦っており、魔物をどんどん殺している。
「私達も急ごう!」
リズがそう言うと私たちは走り出す。
魔物は私たちが後ろにいることを気づいていないらしい。
どんどん近づいていくと魔物が1体私たちに気づく。
それにつられるようにほか魔物も私たちの存在に気づき始める。
その時リズがスキルを発動する。
「〈バーチカルッッ!〉」
さすがリズだ。
先制攻撃を決めてくれるとは頼もしい。
魔物はオークの上位種だった、体は大きく2メートル程あり腕が太い。
そして目が血走っている。
そんなオークがリズに襲い掛かろうとしていた。
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