第3話
さてと
ご飯も食べ終わったことだし、
明日に向けて武器とかを買いに行くとするか。
スキルにあった武器を買おうと思って後回しにしてたんだ。
まぁこのスキルなら自分ができそうな戦い方ができる
武器を使っていくか。
目的地は、ギルドの近くの
大型ショッピングモールの二階
ここがダンジョン専門点が多く立ち並んでおり、
小さめの訓練場まであるっていうんだからいいところだ。
というわけで、レッツゴー!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まぁとりあえず今日の軍資金は15万円。
今まで貯めたお小遣いと探索者になるときに
親戚からもらったお金である。
買うものについては、
最重要は武器、短剣を購入予定だ。
次に胴体部分の防具
その次に腕の防具
そして保険のポーションを一つと
最後に脛あて。
今は最低限の探索しかしない予定だから
防具は急所さえ守れればいいかなと
お金が集まり次第すぐに揃える予定だけど。
早速武器屋にやってきた。
武器に限らず装備というのは
それに含まれる魔力量が重要となるという。
その魔力がそのアイテムの耐久力やら攻撃力やらになっているからだ。
そこで大事になってくるのが〈魔眼〉スキルなわけで、
この〈魔眼〉さん
魔力を見るという効果に付随して物体のステータスを
魔力の大きさとしてみることが可能。
これでお値段と魔力の量がいい感じのものを選ぼうという算段です。
始めのうちは攻撃を求めて脆い武器を買うよりも、
長く使える武器を買った方がいいらしい。
武器を買い替えるお金もそんな早くに稼げないしね。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
まず短剣が決まった。
特に装飾のない刃渡り約45CM程の物を購入する。お値段5万円
予算の三分の一で済んでよかった。
これ以上高いものはそれこそ10万以上するし
初心者が買える最高品質のものを買った。
どうやら同じ価格帯でも魔力耐久値にバラつきが出るようで、
もう少し魔力のあるものもあったけど
長さとかがしっくりとこなかったからこれになりました。
確かに魔力量とかも大事だけど
自分の身になじむ方が優先ってネットにも書いてあったからね。
次に防具も選んでいく
あまり重いものは筋力的に難しいし、
なるべく軽そうなものを選ぶ
防具はお高めになるから中古の物を買ったんだけど
まとめ売り場みたいなところで
魔力がほかのものと比べてかなり高いものを安く買うことができた。
しかも全身セットのレザーメイルで、新品のようにきれい。
お値段は8万円。やったぜ。
サイズが小さめだから買い手がいなかったみたいだ。
初めて自分がチビであることに感謝したよね。
余ったお金でポーションを買い、
母さんに少し頼まれたお使いを済ませ、
買ったものは収納の中へ。
実はあれから収納スキルを使っているうちに、このスキルは対象をアイテムバッグのような異空間収納に変えるスキルなんだと気付いた。
普通に収納を手助けもできるんだけどバッグなんかのある程度の空間があるものには謎の空間拡張が働くみたいだ。
アイテムバッグといえば高ランク冒険者の必需品!
これさえあればアイテムの拾える数が増えるし収入も増える!
やっぱりスキルって便利だよなぁ。
早速帰路に就く。
明日から早速ダンジョン探索。
ずっと話には聞いてきたけど
ようやく俺もできる日が来たのかと思うと感慨深いな。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
やっとこさ帰宅。
さて、後は明日まで特にすることはないけど何をやろうか。
スキルの取得もしたいけど今あるスキルの確認もしたい。
そういえば〈インプット〉とかはどうだろう、
もう一回なんか入れてみようかな。
というか俺はまだ一応高校生なわけで。
この能力ってかなり役に立つのでは、、、。
早速勉強じゃあ!!
暗記科目の暗記するやつ全部持って来い!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「充~
もう帰ってきてるんでしょ!
夜ごはんだから早くいらっしゃい!」
「え?
あっは~い!」
おぉ気づいたらもう夜ご飯の時間になっていた。
結構勉強できたかな。
昨日から始まったゴールデンウィークの宿題もほぼ終わったし。
明日からはダンジョン探索に専念できるぞ!
急いでご飯に向かうと父さんが帰ってきていたみたいで
テーブルの前に座っていた。
「おかえり充。
探索者になれたんだって?
よかったじゃないか!昔からの夢だったもんなぁ。」
「お帰り父さん。
探索者になれて本当によかったよ。
これからも学校に行きつつ頑張ろうと思ってる。」
「そうかそうか、それならいいんだ。
それでもらったスキルでダンジョン探索はうまくいきそうなのか?」
「もちろん!
結構面白いスキルだったから。
きっと学校でも役に立つよ!」
「そうかそれは良かった。
ただくれぐれも大きな怪我とかはしないように。」
「わかってるよ!
俺も痛いのは嫌だしね。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ご飯も食べ終わって後は寝るだけ。
いやぁ最後にステータスの確認でもしようかな。
そんなに変わってないとは思うけど、、、。
______________
星野 充
魔力ランクF+
スキル
〈入〉
拡張スキル
〈収納〉〈インプット〉〈魔眼〉
称号
______________
おぉ!
魔力ランクがちょっと増えてる!
当分はこの魔力ランクを上げることを意識していこうかな。
確か魔物を倒すことで上がっていくんだっけ。
経験値みたいなものがあるとかないとか言ってたな。
それはともかくこのスキルで明日からどう探索するのか。
ワクワクして全然寝れそうにないなぁ。
寝付けるまでスキルの確認とかでもしておこうかな。
実は今日一日で、入に関係する行動?的なのをいくつか考えてみた。
それが入れ替えるスキルと、
力を入れるっていうのから強化スキルだ。
考えるだけ考えていたんだけど
まだスキルとして作ってはいないし、早速作ってしまおうか。
『個体名:星野 充が〈入替〉、〈強化〉スキルを獲得しました』
無事スキルとして作れてよかった。
一回だけ全く関係ない剣術スキルとかを思い浮かべたんだけど
やっぱり作れなかったんだよな。
とりあえずスキルの効果を見てみよう。
______________________
〈入替〉
拡張スキル・任意発動型
効果:魔力を使用して対象の位置を入れ替える
______________________
______________________
〈強化〉
拡張スキル・任意発動型
効果:魔力を対象に流し込み、対象を強化する
______________________
これは、なかなか強そうなスキルができたのではないだろうか。
入替スキルはトリッキーな戦いができるし、簡易的な瞬間移動にも使えそうだ。
そして注目すべきは強化スキル!
似たようなスキルに身体強化スキルがあるが、非常に強力なスキルだ。
武器や防具、スキルが協力でも本人の身体能力が低ければ宝の持ち腐れ。
その身体能力をカバーするためのこのスキルは非常に重宝する。
魔物を倒していけば身体能力は上がるけど、それを待たずに強くなれるのはこのスキルの利点だ。実際、身体強化スキルはあたりランキング上位の常連だしな。
強化スキルの効果からして同じようなことはできるはず。我ながらいいスキルを思いついたものだ。
まずは〈強化〉から試してみよう。
スキルの説明によれば、対象に魔力を流し込むことで強化できるらしい。
対象は物でも人でもよさそうだ。
今は夜。なんなら家の中だし、派手なことはできない。
俺はそっと机の上にあった古いボールペンを手に取った。
「〈強化〉」
小さく声に出し、ペンに魔力を通す。
すると、ペンの軸がわずかに光り、金属のような硬質感が浮かび上がった。
「……おお、強くなってる。」
試しに、もう一本あったペンと思い切りぶつけてみる。
パキッ。
衝突したもう一本のペン、つまり強化していない方のペンが、あっさりと折れた。
真ん中からきれいにひびが入り、先端がポロリと床に転がる。
「……うわ、マジか」
強化したペンにはまったく傷一つついていない。
一方で、相手の方は完全に戦闘不能。たった今まで普通に書けていたやつだ。
「ただの文房具でも、ここまで変わるのか……」
次は、自分の足に強化をかけてみることにした。
念のため、布団の上に立ってから発動する。
「〈強化〉」
今度は足に魔力を流し込む。
踏み込んだ瞬間、足元がギュッと沈み、反動で体がふわっと浮いた。
「うおっ!?」
わずかに跳ねただけで、布団の端まで飛んだ。
天井にぶつからないように抑えたつもりだったのに、それでもこの跳躍力だ。
「……威力、思った以上だな。これはうかつに外で使えない」
次は〈入替〉。
まずは部屋の中にあるもの同士で、入れ替えができるか試してみよう。
床に置いてあったスリッパと、机の上のティッシュ箱を見比べる。
それぞれに魔力を流し、意識を集中させる。
「〈入替〉」
直後、ふたつの物体がふっと視界から消え、ほんの一瞬の静寂のあと――
「……おおっ」
スリッパとティッシュ箱の位置が、きっちり入れ替わっていた。
「成功だ……!」
次は、もう少し難しいことを試してみる。
今度は自分自身と、隣に置いてある椅子を入れ替える。
「〈入替〉」
自分の体に魔力を流し込み、入れ替えのイメージを強く思い浮かべる。
すると、視界がほんの一瞬だけ揺れ、意識が一瞬ぼやけた。
気がつくと、俺は椅子の位置に立っていて、椅子は俺のいた場所にあった。
「……おお、これは……!」
実際に動いて確認すると、自分の体が椅子の場所に瞬時に移動していることがわかる。
これは戦闘だけでなく、逃げや奇襲にも使えそうだ。
「思ったより簡単にできたな……」
これ、うまく使えば相当トリッキーな動きができそうだ。
たとえば敵の背後にある石と自分の位置を入れ替えたりとか……
自分の武器と別の場所の石を入れ替えて、瞬間移動みたいな奇襲とか。
将来パーティーができたときに仲間を逃がすのにも使えそうだ。
「……いや、普通に使っても強いな、このスキル」
静まり返った夜の部屋の中で、ひとりニヤリと笑う。
誰にも知られず、着実に力を得ていくこの感じ――悪くない。
「さて、明日からの使い道を考えるか」
俺は布団に潜り込み、天井を見つめながら、ゆっくりと目を閉じた。
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