第158話 うっすら
岩家守が用意してくれた桃を皮ごと丸齧りしながら、
「
「いいのではないですか?このまま姿を見せなくても。改めて別れの挨拶しに姿を見せられたら、わたくし、泣かずにいる自信はまったくありませんから。泣きながら行かないでと必死に引き留める自信しかありませんから」
「まあ、そうだな。引き留めはしないにしても、あっしも、泣いてしまうかもな」
「そうでしょう?そんな無様な仙人の姿を、
「
「ええ。わたくしの癒しでした。生きていく上で欠かせない存在。ふふ、おかしいですね。
「
ありがとうございます。
仙界の為にと誰よりも身を削っている
うっすらと涙を目に張りながら。
(2024.5.9)
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