第48話 面接かな?
で、今回の救出作業に関わった面々とバーベキューパーティだ。
エーギルアカデミーのジェイド学長、キャル鑑定士、教官たち、中級魔物の出没地帯に向かった三年生のチームが三組、そして【スーパースターズ】の二人。ここまではいい。
セイバーズ協会の偉い人たち(らしき方々)、司法機関の偉い人たち(らしき方々)がいる。
ジェイド学長に引き合わされ、まず司法機関の偉い人たちに御礼と謝罪を述べた。
「いや、当然のことをしたまでだ、気にすることはない。むしろ、お門違いの逆恨みで命まで狙われたことに同情するよ。……何かあったら頼りなさい。力になろう」
と、社交辞令と思うが返してもらえた。
エドウィンは逃亡しようとしたが、ジェイド学長が捕まえていた。
「俺はカンケーねーだろ!」
と暴れて逃れようとしていたが、ジェイド学長が告げたのだ。
「君は、ジミー・モーガン君とチームを組んでいるのだろう。なのに、バディである彼を『関係ない』と見捨てるのか?」
これで、うなだれたエドウィンが俺に隠れながらついて回ったのだった。
セイバーズ協会は会長と支部長と受付担当が来た。
受付担当は綺麗な女性だった。あわよくば逃げようとしていたエドウィンが彼女を見て、一歩だけ前に出てきたよ。現金な奴だなまったく!
御礼と謝罪を述べると、お決まりのように「当たり前のことをやっただけだから気にしないように」と言われる。それよりも、とすぐにその話を流され、いろいろ尋ねられた。
「君たちの使用武器は何かね?」
「俺は、メインは剣です。他は、投擲や弓も使います。エドウィンは……」
「……槍ッス」
ボソボソ俯いて言うので、後ろ蹴りを喰らわせた。
「でッ! ……槍です!」
大きい声で言い直したので頷いた。
女性の口元がピクピクしている。笑いをこらえているようだ。
「ほう。では、ジミー・モーガン君が前衛か?」
「いえ、基本的にはエドウィンが前衛です。というか、二人ともどちらもやります。連携は訓練中です。ただ、俺はどちらかというと支援魔法が得意です」
「ふむ……。エドウィン・フォックス君は魔法を使うのかね?」
俺が再度蹴り、返事を促した。
「……ッス! 槍を使えばだいたいいけます!」
「なるほど。ふむ、なかなかのものだね。実戦で魔法を二種類以上使いこなせるのはそうそういないからな。では、今まで倒した魔物に得手不得手はあるかね?」
「……個人ではありますが、チームとしてはありません。小型は俺がメイン、大型はエドウィンがメインで、難なく倒せてきたと思います」
面接か!
ジェイド学長が苦笑している。たぶん同じ事を思っているに違いない。
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