第132話:試験後に先生からお呼び出し



 徒歩約一分で帰宅して。


 いや、正門前の押しボタン式信号機って。


 押してすぐ変わらなくて、少しタイムラグがあるんだよね。


 なので、数十秒の待機時間があって、一分弱、かかる。


 家に帰って。


 軽く復習してから夕飯の準備をしようとしてたら。


 先輩たちからのメッセージ。


『やっぱり真綾ちゃんがモデルかー』

『まあ順当だな』

『壇上でクジ引く真綾ちゃんカワユス』


 あはは……。


「先輩たちのクラスの出し物は?」


『ボクのところは風景写真』

『オレんとこは合唱……』

『オレっちは市内のお祭りレポートとか最悪だよー』


「それはそれは……」


 ご愁傷様?


『で、人物画ってことは、ヌード?』


 は?


『おぉ真綾のヌード!?』


 いやいや。


『そんな訳ないだろ』


 あ。


 ぱっつん子先輩がフォロー?


『えー』

『脱がないのか……』


「脱ぎません」


『見てみたい気はするが』


 ぉおおい、ぱっつん子先ぱぁい!?


 と、言うか。


 何を着せられるのか、今から戦々恐々では、あるけど。


 と、言うか。


 先輩方。


 男言葉が板に着いて来ました?


 まさか。


「先輩方、もしかして、自宅で男装してます?」


『おぅもちトランクス履いてるぞー』

『うむあれから各自トランクス追加してるし』

『あぁ習うより慣れろってな』


 ひぃ。


『真綾も家でも女装してるっしょ?』


 まぁ、そうなんですけどね。


「まぁ、そうなんですけどね」


『あんたたち、男装女装はいいけど、ダベってないで試験勉強しなさいな』


 あぁ、エリ先生もいらっしゃる。


『こっちも試験問題作成中だしね……あ、それと』


 なんだろう?


『みんな、試験最終日に少し時間作って頂戴』


 え?


『何?』

『む?』

『呼び出しキタ――(゚∀゚)――!!』

「何かあるんですか? って言うか八時間目?」


『まぁ八時間目の延長みたいなものではあるかな』


「内容は?」


『詳しくは当日に。それまでは勉強頑張ってね』


 なんだろう?


『まぁとりあえず勉強すっか』

『だな』

『そんじゃ真綾、エロ先生、またなー』


『エロゆーなし』


 あはは。


 そういえば、男子パンツの話の時、エロ全開だったよなぁ、エリ先生。


 メッセージアプリのフィルタに引っかかる単語全開。


 なんとなく、何を言ってるのかはわかったけど。


 いくつかわかんなかったのも。


 お〇〇〇〇とかは分かったけど。


 〇〇〇〇〇って、何だろう……。


 まぁ、そこは深く追求しない方がよさそう。


 と、言うか、追求するとやばいか。


 それより。


 ちゃんと、勉強しよう……。


 試験前授業が二日ほど。


 基本的に午前中の授業で終わって、午後は帰宅して家で勉強しろって感じの数日。


 からの、中間試験本番も、二日間。


 なんとか、乗り切って。


 最終日、最終の科目の試験も終わると。


 エロ先生……もとい、エリ先生からの、お呼び出しコール


『みんな試験お疲れ様。早速だけど来てね』


 え?


『職員室?』

『なんでそんなとこ』

『いつもの教室ではないんですの?』


『厳密には校長室だけど、いったん職員室集合で』


 こ。


 校長室ぅ!?




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