「ヒミツの小部屋」

憎んでいた

願っていた

なにもかも

消滅してしまえばいいと

熱烈に

すべてを失ったいま

そっとしまっておこうか

この世界がすこしずつ

よそよそしくなっていく

そのまえに

わたしが

わたしでなくなってしまう

そのまえに

だれも知らない

ヒミツの小部屋に

そこは

永遠に失われることのない

それは

なにものにも

とらわれることのない

なんの意味もない

とても

愛おしい空間

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