牙たてよ。 詩集

西奈 りゆ

爪がなければ牙を立て


そういう貴女の肌は、

何色に染まっていたでしょうか


刻まれた傷の深さを

推しはかるすべも持たず


貴女の渇きを

ただ凍らせて


私は行きます


差したかんざし、一輪花



※牙と簪『かんざし』をかけています。

強く生きたいという気持ちで、作りました。

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