粉薬の飲み方

 風邪《かぜ》っぽいので薬《くすり》を飲《の》もう。


 私はよく回らない頭で考えました。

 そして、粉薬《こなぐすり》の袋《ふくろ》を手に取り、用意したマグカップに全てを投下《とうか》したのです。


 間違《まちが》えました。


 マグカップには水を入れて、薬は口に入れる予定だったのです。


 しばらく、どうすればいいかと考えましたが、そもそも、こんなミスをしでかした頭でろくな考えなど浮かぶはずもありません。

 私は諦《あきら》めて、マグカップに水を入れて飲み干しました。


 味はというと……。


 思ったほど不味《まず》くなかった事が、唯一《ゆいいつ》の救《すく》いでした。

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