水溶性

 今日は、旦那の誕生日。

 私は、旦那の運転する車に乗って、カーステレオから流れる音楽に耳を傾けていました。


 すると、ある曲が流れて来て、私は旦那にたずねてみます。


「これ水星の○女の主題歌だよね?」

「油性」


 私は、予想外の答えに動揺が隠せません。

 そこで、確かめるように旦那の横顔に問いかけます。


「油性? 中性ですらなくて?」


 その質問に、旦那は正面を向いたままうなずきます。


「じゃあ洗ってもとれないの?」


 旦那は、また静かに頷きます。


「シンナー遊びしてるの?」


 私の問いに、旦那はただ頷くだけです。


「犯罪じゃん!」


 シンナー、ダメ、絶対!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る