第18通 郵便屋さんの一大イベント。年末繁忙期編4 〜年賀レイアウト〜

12月20日になると本格的な年賀状体制が始まります。


まず、集配課の空きフロアでダンボール製の年賀状専用大区分棚を設置します。

これは何かと言いますと、通常郵便物を大区分している棚は通常郵便物で使うので年賀状を大区分する為の専用の棚なんです。


年賀状の物数が少なくなった現在は郵便局にもよりますが、通常郵便の大区分で使われている棚を通常郵便の残留が無い様に空にして点検してから同じ台で年賀状を大区分するやり方を行なっていますが、とにかく年賀状の物数がピークの時代ですから半端じゃないんですよ。その年賀状の量が。


この時代は何度も言いますが、手作業の時代です。

毎日年賀状の大区分をしても引き受けピーク時には1日では大区分しきれずに翌日回しなんて普通です。

そうすると残った年賀状はその年賀状専用のダンボール製の大区分棚にそのまま置いて次の日に作業の続きを行うやり方をしていました。


その設置が終わるとその大区分棚の側に大区分した年賀状を入れたり、道順組み立て済みの年賀状を並べるアルミ製や木製の棚を並べる為の脚立を置いていきます。

これを我々は脚立を「馬(うま)」

アルミ製や木製の年賀状を並べていく棚(両手を広げて持つぐらいの横に長い大きさです)の事を「竿(さお)」と呼んでいました。

担当区にもよりますが大体1区あたり馬が3〜4台。5区あったので20台前後は必要ですね。


この馬は横から見ると二等辺三角形の様に立てられ両サイドに竿が上から下へ6本程並べる為の腕があります。

ですので一つの馬に12本の竿が掛けられるわけです。

この竿に大区分した年賀状にまだ未作業の印の赤色の仕切り札を区分口ごとに差し込んで並べていきます。

道順組み立て済みの年賀状は未作業の年賀状に混ざらない様にこれは作業済みの印の青色の仕切り札を区分口ごとに差し込んで並べます。


その各区ごとに設置した馬の隣のスペースに女子高生を中心とした年賀状道順組み立ての内務作業員用の机と椅子をアルバイトの人数分並べます。


この馬と竿を運ぶのがとにかく大変で、馬はアルミ製ですが大きいし持ち上げて運ぶのも力がいるし、竿はまだこの頃はアルミ製よりも木製棚を多く使っていたので重いのです。


「お前、若いから力有り余っとるやろ?しっかり運べよ」

「えーッッッ!?」

てな感じで肉体労働は若手の役割です。


当然、新年を迎え年賀状作業が終わるとそれらを片付けるわけですよ。若手中心となって。

年が明け作業台などを片付ける時には今まで作業事故を起こさない為に掃除をしていなかった分の大量の埃がフロア全体を舞います。

年賀状作業の疲れもピークのタイミングでこの作業ですから、私は毎年この作業が終わると熱を出し体調を崩していました。

後にマスクをつけて作業をするとそれを防げれる事に気がつきます。


マスクって本当にこういう時有効ですね。マスクをしていたら風邪も引きにくいですし。


レイアウトが終わるといよいよ年賀状作業が始まります。


今回もご愛読いただきありがとうございました。

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