短歌「星」

溝川に オフィリアのごと 横たわり

吾朽ちる肉と 星を見上げる


どぶがわに オフィリアのごと よこたわり

あ くちるにくと ほしをみあげる


【解説】


あなたを愛し切り刻まれた肉塊にくかいのように傷ついて、悲劇のヒロイン、オフィリアを気取りながら、腐っていく心と体でいつまでもあなたを見つめていたい。

どうせあなたも太陽あのこがいなければ、みずから光ることも出来ないただの石塊いしくれのくせに。

いつか流れ星のように燃え尽きて消えてしまえばいい。



私の好きなオスカーワイルドの言葉に「We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars」(我々は皆ドブの中にいる。でもそこから星を見ている奴だっているんだ)というのがあります。

明るく前向きな星の眺め方にしようと思っていたのに、なぜか怨念が籠ってしまいました。

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