第122話 最高のプレゼントをきみに

「世の中にはサプライズが嫌いって人もいるけど、貴美子は?」

「私は全然嫌じゃないよ」

 およそ一カ月後に私は誕生日を控えており、「バレバレだよ」と思ったのだが——。

「ねえ、今日、私の誕生日なんだけど、プレゼントは?」

「ないよ」

「はあ? なんでよ!」

「ハハ、驚いたな。サプライズ成功ー」

「なーんだ。はい、じゃあ、プレゼントちょうだい」

「ここであげたら、たいしたびっくりじゃないだろ。だから、本当にないよ」

「そんなんでごまかされるかい。プレゼントよこせ!」

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